ロシア料理

雨が降って春だとは思えないような日に、クリ子と温かい料理が食べたくなってロシア料理を食べに行って来ました。ウィーンでロシア料理を食べるのは初めて。

いつも車で通る道にロシア料理のレストランがありましてね。何気なく食べログみたいなのに、このレストランの名前を入れたら、かなりの好評価。一度行ってみたいね!なんてクリ子と話して半年。やっと訪問する日がやってきました。

この日は二人とも用事があって仕事を早く切り上げていたので、このレストランには早めに入店したのですが、月曜日ということもありお客さんはまばらでした。でもここのオーナーさんだと思われるおじさんの接客がとっても上手で、ロシア料理なんてほとんど食べたことのない私達に的確にアドバイスをして下さり、メニューには載っていないロシア料理をちょっとずつのせたお料理を出してくださいました。まずは前菜。テリーヌやレバーのパテや魚の燻製、マリネ、酢漬け、キャビアなどなど色んなものがちょこっとずつ載ったザクースカと言われる前菜の盛り合わせで、これとトーストされたパンと食べるともう幸せ!!

そして寒かったので赤カブのスープ、ボルシチ。ロシアのスープと言われれば私の中ではボルシチ。このレストランには普通のボルシチとちょっと辛みの効いたボルシチがあったので、寒さ対策の為に辛い方のボルシチを頼んでみました。これがかなり美味しくって色んな香料で辛さを出してると思うのですが、スープに深みが出てほんと美味しかった。(これ一人一人前ずつ頼むかどうかで迷っていると一人前を二皿に分けて出してくれました。こういう気遣いが嬉しい~!!)

メインは食べてみたいと思う料理を3品、一皿に少しずつ提供してくださるという提案があったのでそれにしてみました。私達が選んだのが王道のビーフストロガノフと肉の串焼きシャシャリク、そしてロシア料理の代表格の一つらしい鶏の胸肉をバターと香草で巻いたコトレータ・ポ・キエフスキ。これで2人前。これにビーフストロガノフには白ご飯。そしてシャシャリクの下には香料で炒めた焼き飯、鶏肉料理にはジャガイモを千切りにしたものを揚げたものとマッシュポテトを焼いたもの、温野菜、生野菜がついてきます。

鶏のキエフ風カツレツには中に鶏の胸肉を巻く時に入れたバターがナイフで切ると溶け出して、これをソースにして食べるんですが意外とあっさりしていて美味しかった。でもこの3つの料理の中で一番私が気に入ったのが、一番シンプルなお肉の串焼き。豚肉と青ピーマン、ベーコンが交互に刺してあって炭で焼いたものなのですが、マリネにしてから焼いてあるだけあってお肉が柔らかい上に香草の風味が広がって美味しかった。

こんなにいっぱい食べられないと思っていましたが、お野菜とお米があればどんなけでも食べられてしまうのが、日本人?いやどれも思った以上にあっさりしていて、味付けも程よかったからだと思うのですが、ほとんど完食しました。

もうお腹一杯・・・・明日体重計にのるのが怖いぜ!!なんて言っていたのですが、また勧め上手なおじさんに勧められてデザートまで手を出してしまう始末。本当にこれは二人で食べる量なのかい?と疑いたくなる量を食べている二人。デザートもどれも甘さ控えめ、バターも控えめの軽めのケーキだったので、どれも美味しく頂けました。ちなみにホイップクリームの下にはアーモンドケーキが隠れていました。

もう大満足・・・・・こんなに食べたから料金も覚悟してたのですが、このお料理の味と量から考えるとかなりリーズナブル。エネルギー補給をしたい時は是非、また来たいお店。

でもやっぱり食べ過ぎで、次の日はさすがに軽~いものしか胃にに入らなかった・・・。

幻に終わったプレートルの演奏会

イースターの時期はそれにちなんでウィーンではいくつか演奏会があるのですが、その一貫の一つ、ウィーン交響楽団Georges Pretre指揮というプログラムがあったんです。プレートルの演奏はテレビやラジオで聴いたことが何度もあって好きな指揮者の一人なのですが、生で聴いたことがなかったので、いい機会だと思いクリ子を誘って演奏会チケットを買ったのですが・・・。

クソ~!!やられた。プレートル指揮キャンセル!!折角楽しみにしていたのに・・・。それもプレートルの演奏をちゃんと聴きたかったから高い席をクリ子の分も私が寂しいお財布から出して買ったというのに・・・・。それがクリ子もひどいんです。キャンセルになるお知らせのメールが彼のところに何日か前に届いてたらしいのですが、彼がそのメールを読んだのが演奏会の当日。私に教えてくれたのが、演奏会場に向かってる車の中なんです!!え~それやったら、払い戻ししたのに・・・・。なんで今さら車の中でいうかなぁ・・・。もうこの報告をクリ子からうけた時には一瞬家に帰りたくなりました。(笑)

でも世はイースターで華やかに盛り上がってるので、折角ここまで来たんだから、楽しんで帰らなくちゃ!と気持ちを切り替えて演奏会を聴いてきたんですがね。実際演奏されるプログラムも庶民受けするような明るい曲が多くて楽しいものだったのですが、やっぱりプレートルが指揮するちょっと枯れたようで成熟された演奏が聴きたかった。

プレートルに変わってこの日代役を任されたのはヨーロッパやアメリカで活躍するベルトラン・ト・ビリー。彼の指揮はよくウィーンでは見かけるのですが、やっぱり若い。春の喜びを表したプログラムだけに彼の躍動感とエネルギーが全面に出た演奏でパワフルでそれについていくウィーン交響楽団。かれらの集団はウィーンフィルのような独特な音色はないけれど、技術的に安定したアンサンブルの上手な団体で、ウィーンフィルみたいに繊細だけど時にはどこか危なっかしいぞ!っていうこともなく安心して聴いてられる集団なので、今回もビリーとタッグを組んで安定したものを奏でていたのですが、敢えて私はそれを88歳のジョルジュ・プレートルの自由でかつのびがあって品のある指揮で聴いて見たかったというのがやっぱりの本音。

あ~プレートルが現役の間に、是非一度は生で出来ればウィーンフィル、そうじゃなければウィーン交響楽団で聴いてみたい!!

Dammeに行こう~!!

昨日辺りからまた天気が回復傾向にあるウィーンですが、月曜日と火曜日は本当に寒かった。お陰で足は冷えて浮腫んでくるし・・・。あまりにも足が痛かったので指の関節で靴下の上からツボ押しをしたら、摩擦で指の皮がズリっと捲れてしまい痛々しいことに・・・。指を痛めたくなかったから指の第二関節を三角にしてやったのに、これじゃ服の脱ぎ気も手洗いも痛くてたまらないじゃないか!!なんとも不便です。

さてブルージュから運河を船で30分ぐらいゆったりと走るとダムという街に着きます。ブルージュにも風車は何基かあるのですが、なんだかちょっと新しい感じがしなくもなかったので、折角風車を見るのならいかにも・・・・という風車がみたくてダムまでやってきたわけです。

ダムという街はとっても小さくこじんまりしてるんですが、それでもとっても洗練された美しさがあり、ここに来るまではきっと風車以外はなんにもない街なんだろうなぁ・・・なんて思いた私達にとっては驚きでした。

いっぱいお洒落なカフェやレストランなども並び、観光地としては名高かくなくないのに、この力の入れよう。お土産屋さんなんて一つもないんですが、それがかえって落ち着いていてとってもいい。

一応街のインフォメーションはここの中にあるのですが、地図や街の案内なんてなくたって簡単に街を一周できます。

でもまずは風車を間近で見に行かなくちゃね!風車は運河を挟んで街がある方と反対側にあるのですが、でもこの風車がここの街のシンボルになっているのには違いありません。この風車、昔は風車の力を利用して製粉をしていたようです。なんとも可愛らしい風車。これは是非、次はオランダの風車を見てみなくては・・・。

この風車を上から見てみたくて、教会に隣接する塔に登ったのですが、これがめちゃくちゃ細い階段な上に急な坂で、上りはじめてから後悔したぐらい。

でも塔の上からみる景色は街の中を歩いて見てるのとはまた全然違い羊の群れが放牧されていたりと、のどかな世界がそこには広がってました。

ここには観光客もほとんどいず、静かに田舎の風景を楽しみたい人には最適です。ゆったりと田舎の景色を見ながら街を一周しても小一時間ぐらいで回れるぐらいの小さい街。でもそこにはブルージュとはまた違った自然と街の美しさが広がっていました。