Bärlauch(ベアラウフ)」の季節

今年もウィーンの森からニンニクのような匂いがしてくる季節がやってきました。これは森や山に野生で生えているBälauch(ベアラウフ)から香ってくるもの。

ベアラウフとは日本語ではラムソンというらしく、聞き慣れない名前だが、野生の西洋ニラだと思ってもらえれば、だいたい味が想像できるのではないでしょうか?

日本のニラほど香りがきつくなく、ほのかにニンニクの香りがするといったもので、調理もしやすい。ニラスープにしたり、ペーストにしてお肉やパンに塗ったりしてもいいし、お野菜やお肉をこのニラの葉っぱで巻いて蒸したり、焼いたりしてもいいし、とっても便利。

それが山や森に行けば、どこにでもこの時期生えているから採り放題。採った後の処理が大変だけど(洗ったり、汚れを落としたりするのが・・)沢山とって、すぐに使わない分は、湯がいて冷凍しておいてもいい。

さぁ~今年も気が向いたらラムソン摘みに行きますかぁ~!!ウィーンの森にはこの時期、それ以外にも沢山の花が咲き始めているので、野草や野花を見ながらお散歩をするのもこれまた楽しい!

念願のお花見

日本へ帰ることが決まって家族に”日本に帰ってきてやりたいことって何?”と聞かれ、お花見と答えた私。

いや~去年のお花見がどうも忘れられなくって・・・って訳で日本に滞在していた一週間、お花見をする機会をうかがってたんですがね、日本に到着した日から2日ほどは生憎、雪がちらつくってお天気で、その後もず~とお天気が悪かったんです。

帰る3日ほど前まで、この一週間で雨が降らなかった日って帰ってきた次の日ぐらいだけだね!っていうぐらいお天気に恵まれず、もうお花見は諦めかけてたんですが、ウィーンに帰る前日、成田に向かう前に母がお花見弁当を用意してくれましてね、念願のお花見が実現したわけです。行き先は家の近くの疎水へ。

どんなに疲れていてもこうやって娘がやりたがってたことをしてあげよう~というのが母の優しさなんでしょうね。朝に買い物に行ってくれ、その後2時間足らずで竹の子を一から炊いて、私が食べたそうなものばかり全部揃えてくれました。竹の子ご飯、木の芽和え、三つ葉のおひたし、菜の花のカラシ和え、焼き魚、サツマイモの煮物、茄子の田楽・・・

赤い色と出し巻きでも入っていればもっと見栄えがしたのに・・と母は言ってましたが、これで私には十分過ぎるぐらい大満足です。この後には妹が用意してくれた桜餅と鶯餅。どれも本当に美味しくって、日本で最後の最高の食事になりました。(この後新幹線に乗り東京に向かい・・・その後成田のホテルについた時にはもう夜の10時過ぎ。そのまま荷物を詰めたり、次の日の朝もバタバタとホテルを出たので、結局この食事が日本で最後の食事になりました)

桜を見ながらこんな贅沢なお食事が頂けるってこれって日本にしかない文化だよね。ヨーロッパにもピクニックみたいなものはあるけれど、もっとお手軽な感じだし、春から夏の終わりまでいつでもできるっていうものだけど、桜が満開の時期のこの一週間のうちにお天気がいい日に桜を眺めながら母の愛情お花見弁当を食べるっていうのはなんとも贅沢な時間。お母さん、ちゃんと御礼が言えないままバタバタとウィーンに帰ってきちゃったけど、ありがとう!どれも最高に美味しかった。やっぱりどんな料理よりお母さんの心のこもったお料理が一番!

家族で伊勢神宮

京都から車を走らせること1時間半ほどで三重県の伊勢につく。今回の短い日本滞在の間に一度だけ家族全員で足を運んだところ、そこが伊勢神宮。

もちろん伊勢神宮にお参りに行きたかったのもあるけれど、やっぱり海に近いってこともあって海の幸に惹かれてここに行ったと言うのも本音。

休日の朝に急に決まって、それから出向いたので伊勢にいたのはおよそ3.4時間っていったところかな。だからあまりゆっくりはできなかったけれど、やっぱり家族全員で一緒の時間を過ごせるってとても嬉しいし、朗らかな気持ちにさせてくれる。

伊勢神宮に来るのはこれで私は4度目かな?だけどこれほどゆっくりと伊勢神宮内を歩いたのは初めて。

へぇ~こんなところにこんなものがあったんだぁ~。とかこんなところに川が流れてたっけ??なんて遠い記憶を探りながら、(前回来たのはおよそ10年ほど前)見て回るのはなんだか懐かしくもあり、新鮮でもありました。

この神宮には私達の総氏神でもある天照大御神がおられる。

ここを上がっていくと神様がおられるのだが、門が閉まっている為、この門の先は見られない。

ただゆっくりと神宮内を見て歩いただけなのに、なんだかとっても満たされた気持ちにさせてくれるのはやっぱりここには神様が眠っておられるからかな?

父の母の寄り添う後姿に心が温かくなったり・・・

やっぱり家族みんなで一緒の時間を過ごせることの喜び。やっぱり家族との時間は他のものでは満たされないとても大切なものをいつも感じさせてくれる。

私の家族へ・・・みんな忙しいのに、こうやって一緒の時間を過ごしてくれてありがとう~!!幸せな時間でした。(写真は妹家族の大黒柱、藤田氏提供)