イストリア半島にあるいくつかの観光地、そして漁港の中でも比較的大きくて歴史のある街、その一つがRovinj(ロヴィニ)。
私達二人にとって一週間近く海岸で泳いで日光浴をするだけではちょいと退屈するので、今回バカンスでイストリア半島を選んだ時に、歴史のある古い旧市街の綺麗な町並みが見れるところをクリ子に選んでもらった。
ロヴィニは歴史上、イタリアと大きなつながりがあるので、ここではイタリア語とクロアチア語が公用語となっていて、ナポレオン戦争から第一次世界大戦まではオーストリア帝国の一部だった為、街の人のほとんどがドイツ語も喋ることができる為、あまり東欧に来たって感じがしない。
この街の歴史は古く古代ローマ時代のころから存在する街で、ここには沢山のローマ人が住んでいた。
ロヴィニはヴィネツィア共和国が支配するイストリアの重要都市の1つであり、街は市壁で要塞化されていた。その市壁の一部がこれ。バルビのアーチ(Balbi’s Arch)といい、1680年に建てられたらしい。
オーストリア人やドイツ人、そしてイタリア人にとてもポピュラーな夏のバカンス地。この時期は観光客で溢れかえっている。そしてお土産やさんも沢山。
この街はちょっとした丘になっている為、小道も勾配が激しくずっと昔から歩きこまれた街の石畳は、すべてつるんつるん。サンダルで歩くとすべってこけてしまいそうになるから要注意。そして小道からもう一本入るとそこにはこんな急な階段がいくつもある。ここを毎日、おじいちゃんやおばあちゃんが食料を抱えてスタスタと歩いていく姿はとても逞しい。


でもここからはもう時間を忘れる素晴らしい旅・・・。日焼けがイヤで腕時計を取ったのが最後。もうここから時計というものを見る必要も見るという行為も忘れちゃったかのように、毎日宿泊先の叔母さんが作ってくれる朝食の用意の音で目を覚まし、一時間ほどかけておばさんと話ながら朝食を食べて、その後はゆっくりと海岸まで散歩がてら歩いて、泳いでは寝て~泳いでは寝て~太陽の傾き加減とお腹の空き具合で大体時間を想像して、部屋に戻って遅い昼食を食べて~食後のお昼寝をして~外が暗くなり出したら、街に繰り出して夜の10時ごろから夕食を食べて~飲んで~街を散歩して~って毎日を過ごし、一体何時ごろに部屋に戻ってきたのか、寝たのかもわからないようなゆったりとした生活を過ごしました。
部屋にはテレビとかもあったんだけど、結局つけることもなく、時計もパソコンもテレビもない生活を送ったのなんてはじめてかも?ってぐらいそれ以外のことが充実していた今回の旅。夏の終わりの最高のご褒美となりました。
毎晩夜は、漁港がここにある為、新鮮なお魚や魚介類を食べ、意外に美味しいクロアチアワイン、そして食後のグラッパ・・・もう太らないわけがありません。この街に着いた一日目は、クリ子がアンコウを使った一皿。私がScampi。ノルウェーさんのロブスターの近縁のスキャンピと書いてあったから、身がホロホロした美味しそうなエビを想像してたのに、これじゃ手長エビやん!食べるところ・・・ほとんどありません。ブイヤベースなんかにこの殻ごと入れたら、さぞかしいい出汁になること間違いないけれど、コレだけ食べると、う~ん、カスカスのエビかな?これでお値段はかなりお高めときたから・・・う~ん、もうエビさんは日本で食べることにします!
でもさすが港町。魚介類全般にどれもとても新鮮で身がひきしまっていて美味しかった。オーストリアも海にさえ面していてくれればよかったのに・・・と思わすにはいられない旅。
