ホイっと救ってくれる心遣い

この最近、心身ともに参っていた。自分の身に振りかかった災難。それを起こした本人に責めることも、注意することもできない自分。だけどその被害は思ったより広がっている。いろんな意味で大きなショックを受けた私は、どうしたらいいのかわからずただただ毎日、考えた。そして髪がいつもより多く抜ける日が続いた。そして先週末から体も不調を訴えだした。

IMG_10030.jpg土曜日、朝起きて歩いてみると何故か、足の付け根あたりが漠然と痛かった。違和感を感じながらも掃除もできたし、普通に生活ができた。だけど一日、一日寝るごとに痛さは増していき、月曜日には寝返りを打つだけでも下半身に痛みを感じ目が覚めた。そしてもちろん歩くことも座ることも、ちょっと体勢を替えるだけで足の付け根にビビっと痛さが走り、その痛さが腸までもを麻痺しだした。

初めはどこから痛さがくるのか分からず、女性の月のモノの関係からくるものかと思った。だけど痛む場所が違う・・・かなり下の部分が痛む。もしや盲腸・・、いや場所がちょっとずれるけれど私への警告のようにちょっと外れた場所が悲鳴をあげているが実は歳からして子宮筋腫か?なども考えた。

だけど結局、原因は何からきたのかわからないが、骨盤が何かの原因で急にずれ、(左と右では2センチほど違ったらしい)それによってチコツが腫れあがって炎症を起こしていたらしい。体を左右にもとにもどしてもらったらあら、不思議歩くのも困難だった私の体は少しずつ回復してきた。

だけど先週まで体は歪んでいなかったのに、何かがきっかけでクイと入ってしまったらしい。精神的なものからくるのか、何からくるのかは不明だが、この最近、精神的にも肉体的にもそして自分の生活にもアップ、アップで苦しかった。

でも自分では私は強いから大丈夫。自分で解決できる!自分がまだ強がっていられる間は誰にも弱音を吐かない・・・と思っていた。そして今日も一日を終え、キッチンで晩御飯の用意をしてるとクリ子が私に花束を持って帰ってきた。仕事の合間に近くのお花屋さんに行って、自分でお花を選んで、これとこれで花束を作ってください!と頼んだそうな。なんで記念日でもないのに花束プレゼントしてくれるの?と聞くと、”昼に電話をしてきた時(用事がありクリ子に午前中、ちょいとだけ電話していたのだ)の声にあまりにも余裕がなくって、しんどそうだったから・・・”だと。”これ、Oyumichenをイメージして自分で花選んで作ってもらった花なんやけど、これでまた元気つけて・・・”と彼は私に言った。

私は彼に自分が壊れかけているというところは見せていたつもりはなかった。だけど私の電話の声一つで、何かを感じ・・言葉ではなくさりげなく彼なりの表現をしてくれることに私はしんどかった心もホイっと救われた気持ちになれた。

仕事に終われて忙しい彼が、私の為に出来合いの花じゃなくって、彼自身が私をイメージして花を選んで花束を作ってくれたというだけで嬉しいではないか!

もう私は大丈夫!これでまた復活さ!!

旅で見つけたワイン

先日の小旅行でやっと気に入ったワインと食前酒が見つかったので1ダースずつ買ってきた。お客さんが来られた時とかに出すようなワインが家にあると安心なので、いつもそういうワインを求めて探していたのだ。

IMG_0005.jpg今回買ったワインと食前酒はこちら。この地方はワインで有名でウィーンの有名なワイン屋さんにもこの地方のワインがいっぱい並ぶ。私が今、頭に思い浮かべるだけでもPolzやGrossなど3,4ブランドぐらいはある。

IMG_0006.jpgだけど今回はそれらとは違うまだ飲んだことのないワインでおいしいワインを発見したかたのだ。その為にいろんなワインブランドのリストと地図を持っては車を走らせて、ワインを試飲しに行った。そして出会ったのがこのTscheppeのMorillon 2007。

これはこの旅行で訪れたレストランでお肉料理の時に勧められたワイン。お肉料理だと普通赤ワインなんだけれど、ここは白ワインの名産地。じゃあ、白ワインだけどお肉にまけない主張のあるワインを出してください!と頼んだらこれが出てきた。

このワインの一口目の感想、それは今まで飲んだことのないコクと重さ。言葉には表現しにくいのだが、他のワインとは違う香りと味のハーモニーを持っている。かなり重めなので白ワインの軽めが好きな人には合わないかも。

IMG_0012_01.jpgそして二本目、これはクリ子が気にいって買った食前酒、TscheppeのSchilcher Frizz。Schilcherとはロゼワインの一種で、Blauer Wildbacherという葡萄からオーストリアのここSteiermarkだけで作られているワインのこと。FrizzとはFrizzanteの略でシャンパンの一種のようなもの。

とっても軽くってそれでいてエレガントでとっても綺麗な色をしているので、お食事の始まりには持ってこいな食前酒。

さぁ~これらをお披露目するのはいつかな??

母の味” タルトタタン”

家にリンゴが溢れ返っていた先日。クリ子が食事中にいきなり言い出した。”そろそろリンゴ食べな古くなるんとちゃう??”

IMG_9526.jpg早くリンゴを使ってデザートかジャムでも作らなくてはと思っていたのだが、めんどくさくってその日までリンゴのオブジェのようにしておいといたのだが、”わかった!じゃあアメリカンパイでもいい??” パイ生地を買ってきたら簡単にできるアメリカンパイを提案したのだが即却下された。ちぇ、私の作戦負けか??

“僕・・・リンゴが真中にずら~って並んでるケーキが食べたい!” 

だからアップルパイやったらパイの中に真中ずら~とリンゴが並んでるやんかぁ・・・なんであれやったらあかんの~!!彼はその後もず~とそのケーキの説明をしてくれるのだがさっぱりなんのことだかわからない。誰がだからどこで作ってはったんよ??”え!Oyumichenが昔、前の家でよく作ってくれてたやつ!!” 一体それはなんじゃ??頭の中でいろんなケーキを思い浮かべてみる。わかった!!!お母さんのタルトタタンや!

もう随分作っていないあのケーキのことをよくもクリ子は覚えていた。さてさて、ここまで言われると作るしかないでしょう。クリ子は早速次の日、ケーキを焼いてもらう為に生クリームやアーモンドプードル、バターなどを買ってきて早く作ってもらえないかなぁ~と指をくわえてまってらっしゃる。

あのケーキがそんなに好きだったとは・・・折角作るのなら会社でみんなと食べられるように大きいホール型に2つも焼いた。出来上がったのを私はちょいと味見しただけ。後はクリ子が一切れ家で食べて、次の朝、クリ子は両手にずっしりと重いケーキを持って会社にいった。

そしてクリ子は朝、会社のキッチンにケーキを並べてその中から一切れだけ自分の部屋に持っていって食べたらしい。そしてもう一切れ食べようかな~と思いキッチンに行ってみるとケーキのケのかけらもない。あれ?大きいホール型ケーキ2個だよ!一体どこに行ったんだ?とあちこち探し、見つからないので最後は受け付けの秘書さんに聞いてみた。そしたらなんとあそこにケーキが置かれてから15分で見事に全部なくなってしまったらしい。秘書さんが’あのケーキ、最高においしくってみんな驚きながら食べてたけれど、あれ作ったのってアナタの奥さんだったのねぇ・・・”だって。

クリ子はかなり残念そうに家に帰ってきてすまなそうに、私に”僕が食べたくて作ってって頼んだケーキ、あれ僕がたったの一切れ食べただけでアッという間になくなってしまったの。もう一切れ食べようと思った時にはなくなってて・・ごめんなさい・・・・”

いいのよ、いいのよ・・・新鮮なうちにみんなが喜んで食べてくれたらそれでいいのよ!そう言えば前に作った時も会社に持っていったら、このケーキが好きというファンがいたっけ?!

ってな訳で私が小さい頃から母が作ってくれていた私にとっては母の味、タルトタタン。お母さ~ん、大好評だよ~!!

ってな訳でレシピ一応載せておきます。もしよかったら作ってみてください。

タルトタタン (ハート型5コ分/ホール型1コ分)

材料:

  • リンゴ 4個

  • バター 80g

  • 砂糖 60g

  • 卵 3コ

  • 生クリーム 200g

  • 薄力粉 80g

  • アーモンドプードル 80g

  • ベーキングパウダー 小さじ1

作り方:

  1. リンゴは4分の1に切り、皮と芯を取り除き、0.5cm幅に縦に切り、それをバラバラにせず4分の1の時の形のまま置いておく。
  2. 焼き型にバター(上の分量外)を塗り、キャラメルソース(砂糖 80g、水大さじ2を混ぜたものをレンジで4分~5分温め、その後大さじ2の水を加えたもの)を流し込み、その上に先ほど切っておいたリンゴを底にしてぎっしりと並べていく。並べ終わったらその上に分量外のバターをちょこちょことちぎって入れ、その上に砂糖をパラパラとふる。
  3. これを180度から200度のオーブンでリンゴが柔らかくなるまで焼く。(そのつど串をリンゴに刺してみて柔らかさをチェックする)
  4. 焼いている間にリンゴの上にのせる上かけ生地を作る。分量のバター(80g)をボールにポマード状になるまで練り、そのボールにリンゴ以外の後の材料(砂糖、卵、生クリーム、薄力粉、アーモンドプードル、ベーキングパウダー)を次々に加え、混ぜる。
  5. 焼けたリンゴの上に上かけ生地をかけ200度で15分焼く。
  6. 焼けたらリンゴがお皿の上にくるようにして盛る。