母の味” タルトタタン”

家にリンゴが溢れ返っていた先日。クリ子が食事中にいきなり言い出した。”そろそろリンゴ食べな古くなるんとちゃう??”

IMG_9526.jpg早くリンゴを使ってデザートかジャムでも作らなくてはと思っていたのだが、めんどくさくってその日までリンゴのオブジェのようにしておいといたのだが、”わかった!じゃあアメリカンパイでもいい??” パイ生地を買ってきたら簡単にできるアメリカンパイを提案したのだが即却下された。ちぇ、私の作戦負けか??

“僕・・・リンゴが真中にずら~って並んでるケーキが食べたい!” 

だからアップルパイやったらパイの中に真中ずら~とリンゴが並んでるやんかぁ・・・なんであれやったらあかんの~!!彼はその後もず~とそのケーキの説明をしてくれるのだがさっぱりなんのことだかわからない。誰がだからどこで作ってはったんよ??”え!Oyumichenが昔、前の家でよく作ってくれてたやつ!!” 一体それはなんじゃ??頭の中でいろんなケーキを思い浮かべてみる。わかった!!!お母さんのタルトタタンや!

もう随分作っていないあのケーキのことをよくもクリ子は覚えていた。さてさて、ここまで言われると作るしかないでしょう。クリ子は早速次の日、ケーキを焼いてもらう為に生クリームやアーモンドプードル、バターなどを買ってきて早く作ってもらえないかなぁ~と指をくわえてまってらっしゃる。

あのケーキがそんなに好きだったとは・・・折角作るのなら会社でみんなと食べられるように大きいホール型に2つも焼いた。出来上がったのを私はちょいと味見しただけ。後はクリ子が一切れ家で食べて、次の朝、クリ子は両手にずっしりと重いケーキを持って会社にいった。

そしてクリ子は朝、会社のキッチンにケーキを並べてその中から一切れだけ自分の部屋に持っていって食べたらしい。そしてもう一切れ食べようかな~と思いキッチンに行ってみるとケーキのケのかけらもない。あれ?大きいホール型ケーキ2個だよ!一体どこに行ったんだ?とあちこち探し、見つからないので最後は受け付けの秘書さんに聞いてみた。そしたらなんとあそこにケーキが置かれてから15分で見事に全部なくなってしまったらしい。秘書さんが’あのケーキ、最高においしくってみんな驚きながら食べてたけれど、あれ作ったのってアナタの奥さんだったのねぇ・・・”だって。

クリ子はかなり残念そうに家に帰ってきてすまなそうに、私に”僕が食べたくて作ってって頼んだケーキ、あれ僕がたったの一切れ食べただけでアッという間になくなってしまったの。もう一切れ食べようと思った時にはなくなってて・・ごめんなさい・・・・”

いいのよ、いいのよ・・・新鮮なうちにみんなが喜んで食べてくれたらそれでいいのよ!そう言えば前に作った時も会社に持っていったら、このケーキが好きというファンがいたっけ?!

ってな訳で私が小さい頃から母が作ってくれていた私にとっては母の味、タルトタタン。お母さ~ん、大好評だよ~!!

ってな訳でレシピ一応載せておきます。もしよかったら作ってみてください。

タルトタタン (ハート型5コ分/ホール型1コ分)

材料:

  • リンゴ 4個

  • バター 80g

  • 砂糖 60g

  • 卵 3コ

  • 生クリーム 200g

  • 薄力粉 80g

  • アーモンドプードル 80g

  • ベーキングパウダー 小さじ1

作り方:

  1. リンゴは4分の1に切り、皮と芯を取り除き、0.5cm幅に縦に切り、それをバラバラにせず4分の1の時の形のまま置いておく。
  2. 焼き型にバター(上の分量外)を塗り、キャラメルソース(砂糖 80g、水大さじ2を混ぜたものをレンジで4分~5分温め、その後大さじ2の水を加えたもの)を流し込み、その上に先ほど切っておいたリンゴを底にしてぎっしりと並べていく。並べ終わったらその上に分量外のバターをちょこちょことちぎって入れ、その上に砂糖をパラパラとふる。
  3. これを180度から200度のオーブンでリンゴが柔らかくなるまで焼く。(そのつど串をリンゴに刺してみて柔らかさをチェックする)
  4. 焼いている間にリンゴの上にのせる上かけ生地を作る。分量のバター(80g)をボールにポマード状になるまで練り、そのボールにリンゴ以外の後の材料(砂糖、卵、生クリーム、薄力粉、アーモンドプードル、ベーキングパウダー)を次々に加え、混ぜる。
  5. 焼けたリンゴの上に上かけ生地をかけ200度で15分焼く。
  6. 焼けたらリンゴがお皿の上にくるようにして盛る。