得意なものと苦手なもの

舞踏会シーズンが来ると、いつも悩むのが髪。ドレスとその日の気分に合わせて髪をセットするのだが、毎回美容院に行って髪を結ってもらっていてはお金がかかりすぎるし、仕事が終わって帰って来た頃には、美容院も閉まっている。

なので、この最近は自分で髪を結うことにしてる。大体はドレスに合わせて髪もアレンジしていくのだが、家には三面鏡みたいなものがないので、ひたすら鏡を見ずに手探りで作っていく。

髪を結うにあたって気をつけていることは、できるだけドレスとのバランスをよくする為、高い位置に夜会巻きを持ってきて、それだけだとボリュームがでないので、髪の中に沢山、綿毛を入れてボリュームと高さを出すこと。後はその日の気分で、カールさせてみたり、スマートに見せてみたり。そして、〆にいっぱいスプレーとピンをいっぱい刺し、どんなに踊っても髪が落ちてこないようにしている。

これ、すべて鏡を何も見ずに作っていくので、後ろから見たものが、どうなっているのか自分ではわからない。だからクリ子が会社から帰ってきた頃を見計らって、彼にこのように後ろから写真を撮ってもらってチェックするようにしている。(だいたいはピンが見えてないか?毛先が変な風に出ていないか?などをチェック。見えてるピンは写真でチェックした後に、全部修正する)

自分でもいうのはなんだか、一つも鏡を見ずに作ったにしては毎回、上出来なような気がする。

これで自分の手先が器用なのかと思いきや、裁縫はまったく駄目。小さい頃から家庭科の裁縫の時間がだいっきらいで、エプロン作り、パジャマ作り、マフラー作りと来ると毎回、母を泣かせてもんだ。なにせまっすぐ縫うことができないんから。縫い目もばらばら。母には毎回、学校では縫ってる振りして縫わんと持って帰ってきなさい!アナタが縫ったものを、家で直そうと思うと、すごい手間だし、こんなバラバラな大きさに裁断された布をどうやってもまともなモノはできない!と言われていたぐらい、ひどいものだった。

そんな私が今回、舞踏会の日の朝にドレスを着てみると、去年より少し痩せたのか、ドレスが少しずり落ちて、胸がポロリと出てしまいそうだった。これでは大変だと思い、コルセットを中に縫い合わせようとするも、これが不器用な私にはなかなかできない。焦って、仕事前にお直し屋さんに持っていこうかと思い、問い合わせてみると、今日中にはできない!とのこと。これは自分でチクチク、縫うしかない。焦るな、ゆっくりと丁寧に縫えば、できないことはない!!なんて自分で言い聞かせて縫っていく。

なんで鏡もないのに、手探りだけでチョチョイと髪が結えるのに、裁縫はまったく駄目なんだろう・・。悩むところだ。