温泉きちがい

あれは四年前のことだったろうか?はじめてクリ子が日本に行った時、家族で温泉に入りに行こうということになった。だがクリ子は日本の温泉などはじめてでどんなのかもわからない上にまずお湯の温度が大抵42度というのが気にくわなかった。ウィーンではたいてい38度のなまぬる~いお湯につかるのだ。それが4度も高いお湯となるとクリ子も不安を覚えたのだろう・・・

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IMG_3121.jpgIMG_3128.jpgそして第二に日本人ばかりのところに外国人ひとりがスッポンポンの裸でお風呂に入ることに抵抗があったようだ。お父さんがちゃんとどうやって入るか教えてくれはるし、湯煙でそんな人の体なんてちゃんと見えへんし、何より誰もクリ子のことなんて気にもしては~らへんから入りに行こうよ~。と説得するが一時間ほど嫌だ!嫌だと粘りつづけたクリ子。

IMG_3127.jpgIMG_3135.jpgIMG_3133.jpgIMG_3134.jpgそれが今では温泉きちがいだ。日本に行くと決まれば一言目には温泉に行く~?とくる。温泉に限らず、ウィーンではお風呂に入ることなど一ヶ月のうちに2回ほどしかない。あとはシャワーだ。それが日本に行ってみればどうか?というと毎日、お風呂!お風呂と言い、毎日一番にお風呂に入っていた男だ。それも誰よりも長風呂。一体お風呂で何をしているのかと思うぐらいだ。日本のお風呂が彼の心を仕留めたようで、ある日あんたお風呂で何してるん??って聞いてみた。そうすると温泉してるの!という答えが返ってきた。はい~?温泉してるとはどういうこと??と聞くとその二日ほど前に私の母がクリ子にこのお風呂はお風呂の窓からお庭を眺め楽しめるように設計されているのよ!と言っていた。それを聞いたクリ子は早速、お風呂の湯気で曇っている窓を開け、夜の庭を見ながらお風呂に入っていたらしい。そしてご丁寧にちゃんと自分で庭の電気もつけ、ライトアップされた庭に見惚れながらお風呂に入り、それはまさに露天風呂気分だったらしい。そらさぞかし綺麗だったことだろう・・・だけどご近所の目もあるのにあやつは恥ずかしくなかったのだろうか?そしてガス代が気になる。もし今月ガス代がいつもよりついてたらそれはクリ子のせいです。お父さん、お母さんごめんなさい。

IMG_3279.jpgウィーンに帰ってきても日本のお風呂といい続けるクリ子。やさしい姉が日本から先ほど入浴剤を送ってくれた。それもクリ子お気に入りのこのシリーズ。クリ子によよればこの入浴剤がオーストリアの硬水を柔らかくしてくれ、そして追い炊きができないヨーロッパのお風呂でこの入浴剤を使うとお湯がなかなか冷めないらしい。忙しいのにわざわざ私達のお気に入りの入浴剤を送ってくれてありがとう!!大事に使わせてもらいます。

IMG_3144.jpgおまけ・・・この嬉しそうなクリ子の顔。いかに彼が温泉好きかがお分かりだろう。ご機嫌がすこぶるよかったみたいで大サービス、クリ子のパンチラ見せ??上の写真達はある温泉旅館にて・・・ spacer.png