青い洞窟

母がクリ子に青い洞窟に入ったら、シャッターチャンスは一回しかないからね。狭い洞窟を一周グリって回ってくれるだけだから、狙って写真撮ってね!なんて言っていたのだが、その前にカメラがほぼ沈没してしまい、さてはて・・・・

カプリ島を一時間半ほどかけて回ったところで、青い洞窟の入り江に出てくる。洞窟の入り口はたった高さ1メートルあるかないか。なので、この入り江みたいなところで大きなボートから小さな手ごきボートへ移動。って言っても海の上での乗り換えだから、大きなボートに小さなボートを近寄せて、バランスを取りながら小さなボートに乗り移るのだが。

なんて原始的な乗り換え方なんだ・・・まさか、こんな風にして乗り換えるとは思っていなかたったので、ビックリ。でもなんでこんなにいっぱいの船がここで待ってるの??

え?!もしかしてみんなこれ洞窟の入場待ち?この後、船は炎天下の中、小一時間ほど海の上で順番がくるのを待ちました。(この前日までは荒波だった為、1週間以上も青い洞窟への入場が許されなかったから、この日はすごい人だったのかな??)

本当にめちゃくちゃ狭い入り口はほぼ、体を寝かしながら入ってもそれでも壁にぶつかりそうだ。だけど、それをクィっと入ってしまうと、そこには自然の神秘だとしか言いようのない風景が広がる。下から照らしだされたような青さ。

ずっと見ていなくても、一瞬でもこの透き通ったブルーを見ると、それだけで脳裏にくっきりと焼きつく。これは地盤沈下で海面の下に沈んでしまった洞窟の開口部からこの透き通った水を通して、太陽光線が入る為で、その光が水深14メートルほどしかない底に反射して下から照らされたような光を照らしているのだ。

運がよかったことに、私達の船長さんは、ゆっくりと船を洞窟の内部すみずみまで回ってくれるそんな優しいおじさんだったので、他の船に比べてゆっくりとじっくりと洞窟の中を見ることができた。

それでも数分の出来事だが、この鮮やかに放ったブルーの色は、きっとどんなことがあっても一生、脳裏に焼きついているだろう。それぐらいハっとさされる神秘がそこにはあった。