母は強し

先日、もうかれこれ2年ほど会っていなかったお友達に会いに行ってきた。歩いて10分足らずというご近所さんなのに、生活する時間が違うのか、それとも行動範囲が違うのか、今まで道などで会うことがなかった。

同じ京都生まれのお友達で昔から波長もあい、気さくに話ができるお友達だった。そんな彼女は夏に待望の赤ちゃんを産んだ。それも双子ちゃん。赤ちゃんが産まれた時も病院から携帯にメールで出産の報告をしてくださったり、双子ちゃんの写真などを送ってくれたり・・・一度、双子ちゃんに会いたいなぁ~なんて思いながら、お互い都合がつかず半年が経ってしまっていた。

そして遂に先日、その双子ちゃんにご対面。まだ6ヶ月の二人の赤ちゃんの育児に追われていて大変な時期なので、気を遣わせちゃいけないと思って、その日は散らし寿司を作ってお重にいれて持っていった。だって二人の子育てに終われていれば、ちゃんとしたお料理も日本のお料理もご無沙汰だろう・・なんて思って。

それがどっこい。彼女は子育てを楽しみ、家事をちゃんと一人でこなし、その日は私が前もって、散らし寿司を持っていくことを伝えておいたので、彼女は手作りのササミのしんじょうと湯葉のお澄ましに筑前煮と酢のもの、そしてデザートに抹茶と小倉あんのケーキを焼いて待っていてくれた。

私より10歳近く上の彼女は、まだ子供がいなかった時、か細くて体調もあまり優れず、どちらかというと軟弱な感じがしていた。

それが、今や2児の母。そしてご主人が遅く帰って来れらる上に、ご主人は家事仕事が一切駄目。赤ちゃんのお風呂入れも駄目。そう、彼女は2人の赤ちゃんの世話から、掃除、洗濯、お料理、お買い物、二人の赤ちゃんのお風呂入れからすべて一人でこなしているのだ。

赤ちゃんがいなかった時はあんなにか細いと思っていた彼女が、今や何もかも一人でこなす妻であり、お母さんになっていた。それでも彼女は昔より生き生きしているし、疲れた様子など一切みられず、昔よりますます綺麗になっていた。

彼女の本心は頼れるところがあったら、頼りたいのはやまやまだけど、今、自分には頼れるところはどこにもない。じゃあ、私が今すべき役割を楽しみながらやればいいのよ!ってところだろう。

彼女は実際、子育てから家事業、すべてをパーフェクトにこなしている。私みたいな自由がきく身でもしないようなことまで彼女はやっている。

そして彼女は車生活ではなく、どこに行くのもベビーカーを押して、電車やバスなどで行動している。もちろん双子用のベビーカーというものは、幅もとり、電車やバスに乗れないことも多々。そんな時は30分も40分もベビーカーを押して、目的地まで行ってまた帰ってくるそうな。

私が、そんな細い体であの坂道を2人のベビーカーを押して行くの~?!なんて言うと、そんな彼女は、私に ”いい散歩になるし、子供もベビーカーに揺られていると、気持ちよさそうに寝てくれるから、楽しいし、嬉しくなるよ!” と嬉しそうに言う。

母なるものは強し!!