お茶会

昨日、お友達ご夫婦のお宅で新年会という名のもと15人ぐらいのホームパーティーが行われご招待頂いた。来られるゲストの3分の2がオーストリア人だ。オーストリア人に嫁いだ日本女性として、私のお友達であるSさんは皆さんの前でお茶のお手前をご披露されることになった。

IMG_6926.jpgねぇ~Oyumiche~nとYちゃん、悪いだけどオーストリア人のゲストの皆さんにデモストレーションとして、略式だけど一応最初から最後までお手前をするからその時のお客さんになってくれないかなぁ~と聞かれた。お煎茶は習った事があるがお恥ずかしいことに、茶道の方は先生が嫌いで3回でやめてしまったくちだ。いいよ!と言ってみたものの、さてはて大体のことはわかるがそれでもチンプンカンプン部類だ。急いでお茶を習っている姉に電話をし、お茶を頂く時の作法のDVDを用意してもらう。そしてそれで家でひそかに練習をし、本番の前の日にリハーサルとしてちょこっとそのお宅に伺い、流れを教えてもらう。

IMG_6903.jpgとても緊張したがお茶を頂くときの自分はピシっと背筋が伸び、堂々と一つ、一つの動作をこなし何故か気持ちが引き締まる思いがして、とてもいい気分だった。姉のお陰でどうにかお茶会のデモストレーションも無事に成功し、改めて時間があれば日本で一度ちゃんとお茶と着付けを習いたいと思った。ちなみにこの日、彼女が締めてられた帯はお正月をイメージしてアンティークの百人一首の絵柄のすばらしい帯であった。

IMG_6910.jpgその後、一流のレストランから来られた出張シェフによるフランス料理のコースが始まった。日本人の料理人なのだが長年、ヨーロッパでお料理を勉強されていたこともありフランス文化と日本の文化の融合ってな感じのお料理でとっても満足いく素晴らしいものだった。

IMG_6915.jpg何から何まで行き届いていて素晴らしいお食事会だったが、その中でも一際、私の心を揺らがしたのがオーストリアにある限られたお花で日本をイメージし、お茶室に飾られていた生花、そしてお重を花器に見立て一つ、一つのテーブルに西洋と和の調合をもたらし彩りを添えていたSさんの心意気がなんとも憎い演出であった。

日本の美

IMG_6840.jpg海外に住んで初めてわかる日本の美というものがある。日本の美意識、美徳は一言で言い表すことのできない奥深いものがある。

IMG_6835.jpgそして日本の美は日本という国、文化、人と接していると自然と色んなところで感じられる。そういう日本の美しさを改めていろんなところで感じることができるようになった自分に対し、そういう環境を与えてくれた両親に感謝したい。

IMG_6815.jpgなんと日本の華は美しいのだろう。西洋に咲くバラももちろん美しい。だけどこれほどまでに美しく、そして華やかに堂々としつつもどこな控えめなこんな表情で咲いているのはこの冬牡丹しかないだろう。

IMG_6822.jpgこの冬牡丹は西洋の気候では咲かない。日本のこの土壌、そして気候、そしてこの花を育てる人の心遣いによってどこか奥ゆかしく、愛情たっぷりな表情の花を咲かせるのである。

IMG_6820.jpg繊細な冬牡丹、美しく咲くためには冬の雪、風から守ってやったり、虫から守ってやったりここまで細やかな心遣いができるのもまた日本人しかいないだろう。

IMG_6816.jpgなぜ私は、そして日本人は自分達を卑下するのか。こんなにすばらしい心遣いと優しさがあるのに。今の日本社会は政治家も国民も皆、自信をなくしているように思う。日本は世界に先駆けていろんなものをやっているのに・・もっと自分達、そして日本を認めてやってもいいんじゃないのかな?

この華を見て、ロニーが言っていた。自分の家の庭にこの華の種を植えたいと。だけどこれは日本のこの気候、この空気、この空があるからこの華が美しく見えるんだって。オーストリアのあの土壌では絶対こんなに美しくは咲かないと。こんな美しい華が育てられる日本って素晴らしいね!って。

IMG_6853.jpgそうなのである。日本には他の国には真似できない素晴らしさがいっぱいあるのだ!ってことに気づきだしたのは、残念ながら自分が歳を重ねてきてからだ。だけどこうやって日本の素晴らしさが分かりだした今、日本の文化、そして気質を大切にしたいと思う。

玄武洞

IMG_6720.jpg一体これはなんだ?

IMG_6714.jpgもう少し拡大してみよう・・・

IMG_6701.jpgこれは火山から溶岩が流れだし、それが冷えて固まって作り出された溶岩の結晶である。

IMG_6696.jpgここは兵庫県の東端、城崎の近くにある玄武洞。160万年前に起こった火山活動よって作り出されたこの割れ目はすべて規則正しい形をしている。

IMG_6702.jpgこれはどれもほぼ同じ大きさの5角形または6角形からなるもので、地表に流れ出した溶岩が冷え固まる時に体積が小さくなるためにできた割れ目であり、この割れ目の形態は、溶岩が冷えるときに起きた熱対流の動きを教えてくれる。

IMG_6712.jpgこの玄武洞の溶岩から岩石に残された固結時の方向が現在とは逆であることに注目した学者が、昔は地磁気のN極とS極が今と反対の時期があったということを証明した。

IMG_6710.jpgここは玄武洞のほかに4つの洞が立ち並び、これなどは神の聖域を感じるは私だけだろうか?

IMG_6716.jpg昔、地磁気のN極とS極が今と反対だったという真実はそんなことがありえるのか?と私には信じられないが、これは紛れもない事実なのである。自然の力というものは計り知れないものがある・・・・

地球の温暖化から生まれる自然現象に恐怖を感じるのは私だけなんだろうか?