オーストリアの短い夏

学校の関係で毎年夏に日本に一時帰国する我が家。コロナで移動ができない時期は夏もオーストリアに残っていたのでオーストリアを旅行したりもしましたが、基本的には毎年夏のほとんどを日本で過ごします。子供たちや母さんにとってオーストリアの夏を楽しむということはほとんど機会がありません。

日本を満喫できたのならオーストリアの夏を楽しめなくてもいい!という気持ちもあるのですが、やっぱり機会があればこちらの夏も楽しみたい!!

・・・ってわけで日本から帰ってきてから天気がいい日に仕事帰りに車を一時間ほど走らせて家族でブルゲンランド州のノイジドラー湖に夕日を見に行ってきました。

仕事の関係で早めにウィーンに帰ったくり子とも一か月ぶりのお出かけ。くり子は家族も大切にしてくれますが、彼自身、口には出しませんが自分の時間も必要な人(母さんも・・・)なのでこうやって子供や母さんから一か月離れて自分のリズムで生活をすることを大変必要としています。コロナの期間3年間日本に帰れない時期、くり子は一人になれないことに年月が経つと経つほどストレスを貯めていたのが傍からみていても分かるぐらいだったので、こうやってお互い一月ほど離れて暮らすのがちょうどいいのかもしれません。

折角なのだからと湖のほとりにあるレストランのテラス席を予約してくれて、家族4人で夕日を眺めながら食事を頂きました。

海がないオーストリアですが、湖は湖のよさがあります。海に面していない分、美味しい魚介類が食べられないのが残念ですが、ここで頂いたムール貝はすごく小ぶりでしたが味が濃縮されていて美味しかった。

2つの国、文化、生活習慣や考え方・・・私達夫婦、そして子供たちは私達以上に大変で苦労しているところがありますが、2つの国を行き来できることでオーストリア、そして日本の良い部分を自分たちの視点からいっぱい発見することができ、グローバルに世界観を広げていけることに感謝しています。そんな自分たちの置かれた環境を夕日を見ながら感じた母さんでした。

富山から金沢へ

基本的に日本での旅行先は母さんが決めます。こんな所をくり子や家族に見て触れてもらいたいな・・・なんて所を探すのですが、まだ子供たちが小さいこともあって近場でできるだけ自然に触れられたり、長閑で日本のよさが感じ取れるところに選ぶことにしてます。

今回は富山、岐阜県から車で一時間ほど走らせて日本海側も子供たちに見せたくて金沢にも寄りました。

大人は金沢の文化に触れたいのですが、まずは子供たちに日本の海を見せようと海にやってきました。オーストリアには海がないので、海は子供たちにとって憧れの場所です。

私達が旅した時はまだ日本では夏休みに入っていなかったのと平日だったこともあり海岸線には誰もいません。この美しい風景を一人占め。

湖では感じられない海の波に子供たちも次第に興奮しだして、最後は水着に着替えて思いっきり波を楽しんでました。

いっぱい遊んでいる間に雲域が怪しくなってきた!さぁ~着替えて次のところに行こう!!っと次は輪島の街並みを見て・・・

その後母さんが行きたかった能登半島の先の方にあるココ。ここは米を段々畑のように栽培をしていているのですが、母さんが事前に写真で見たのはここに映る夕日だったのですが、生憎夏ではその風景は見られず、やっぱり田植えをした春に来るべきでした。それでも十分に景色を堪能した母さん達。

くり子は日本に二週間しか居られないのと、子供たちには是非日本の血が半分は入っているのだからと日本の文化と歴史を必死になって伝えたい母さん。この旅は日本の昔からある風景であったり生活、文化をくり子や子供たちに伝えられたかな・・・。どうかな?

富山県の合掌造り

皆さん、日本で合掌造りの家並みというと白川郷を思い浮かべられるかもしれませんが、そこから車で15分ぐらい行ったところにも合掌造りの村があるのをご存じですか?私は今回、この旅に行くまで知りませんでした。観光地化した白川郷とはまた違いそこは時間が止まったような穏やかでゆったりとしたまるでタイムスリップしたような所でした。

今回の旅では世界遺産に登録されている富山県にある菅沼集落と相倉集落、そして岐阜県にある白川郷と三ケ所の合掌造りの集落を回りました。

ここに行こうと思ったきっかけは、母さんが週一でオンライントレーニングをしているトレーナーさんがここを旅されてこられてすごく良かったと話して下さり、その旅話を聞いているとくり子が好きな昔ながらの日本の生活や家の造りなんかを見て感じ取れそうだと思い、ここを旅することにしました。

合掌造りの集落を三ケ所回って分かったことは富山県の集落と白川郷はとても近い場所にあるのですが、それでも少しずつ茅葺の種類が違ったり、家の造りや形、規模が違ったりと集落によって少しずつ違いがあることでした。

母さんが一番気に入った集落は富山県の菅沼集落かな。この三つの集落の中で一番小さい集落で宿泊施設もなくちょっとしたお土産屋や資料館と一件のお食事ができるところがあったぐらいで、あとはとっても静かで住人の人に出会うこともなくとても静かな空間だったのですが、集落に小川が流れていたり、花が綺麗世話されていたり、集落にここの住人の方々が愛情を注いでらっしゃるのを感じることができて素晴らしかったです。

あと菅沼と相倉の集落の茅葺屋根は素材の艶と均等に綺麗に張られた茅葺、そしてそれを管理されているここの住人方のプライドを感じるような佇まいでした。静寂の中にこの凛とした佇まいは、日本人であることを誇りに思うようなそんな感情が湧きました。

白川郷は規模が大きいのでまた違った良さがあり、観光する人が何を目的に合掌造りを見に行きたいか?によってニーズが変わってくると思います。やっぱりここから見る白川郷は圧巻でした。冬のライトアップの時期は幻想的な世界になるのが夏のこの時でも想像できて、是非冬にも行ってみたいと思いましたが、予約するのが難しいかな??

去年はまだこの時期、日本ではコロナが流行していてなかなか他の県に旅行に行くといったことがしにくかったですが、今回は自由に色々なところに行けることが何より嬉しかったです。