コンサート

来週の木曜日に我が生徒バレンティンがソロ演奏会をする。舞台の上で演奏することから離れていた彼を場なれさせる為にこの一年間いろんなところで演奏会をさせてきた。それもすべて入試の為。

IMG_9326.jpg今回、入試も終わり彼は一応進路が決まった。彼の第一希望の大学ではなかったが、彼は一応、彼が学ぶ場所を見つけた。

てな訳で私がこの一年一生懸命、面倒をみてきた生徒は他の先生に来月から渡る。彼は大きく成長した。私のところにきた時はどうなることかと思ったテクニックや音楽の表現方法、すべてがまだまだ未熟だった。それが彼は私を信じ、私の言うことをすべて素直に聞き入れ、彼は私と一緒に頑張った。

IMG_9325.jpgまだまだ成長過程で未熟なところばかりだけど彼の一年前のレベルからしたらすごい成長した。彼の表現したい音楽が人の心に伝わるようになってきたのだ。

そんな彼が来週演奏会を自分で開くことになった。先週に入試を終え、今回は入試で弾いた曲、プラス4~5曲弾くので新しい曲、5曲はもちろんまだまだ完成していないところがあるが、それでも彼なりの音楽を聴かせてくれるだろう。

IMG_9330.jpg進路が決まったこれを機会に冬休みや夏休み、学校がない時以外は大学の先生に習うことになったバレンティン。言わば今度の演奏会はこの一年の彼なりの集大成かな?

ってな訳でまだまだ未熟で発展途上ですが、彼なりに心をこめて演奏をすると思いますので、もしご興味のある方、入場無料ですので足を運んでやってください。よろしくお願い致します。

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おまけ・・・・今週の我が家のお花

音楽の持つ力

昨日、気分転換にクリ子と二人でまたまた散歩がてら市庁舎のフィルムフェスティバルに行ってきた。

IMG_0526.jpgこのパターン、花キンには持ってこいで気に入ってます。夜の20時に仕事上がってそれから急いで二人で市庁舎まで歩く。市庁舎まで約30分の道のりだがいい運動になってなんだか爽快な気持ちになれる。

私が観てみたかった演奏会は、カラヤン生誕100周年コンサート。今年でカラヤン生誕100周年を迎えた。それにちなんでウィーンではさまざまな演奏会が催された。そしてその一つがカラヤンによって13歳の少女が才能を見出され、世に羽ばたいたアンネ・ゾフィー ムッター。幼少の頃から音楽の才能が光っていた彼女はカラヤンによって彼女が13歳の時、ベルリンフィルと共演をし、一躍世界に彼女の名前をとどろかせた。

IMG_0528.jpgカラヤンによって世界的なヴァイオリニストとして有名になった彼女はこの日、カラヤンによって指揮の手ほどきを受けた小澤征爾の指揮、ベルリンフィルの演奏でベートーヴェンのヴァイオリンコンチェルトを演奏した。

彼女の持つ音楽性、そして音色、そしてフレーズ、テクニック共に大変素晴らしい。今度は是非、生で彼女の演奏を是非、聴きたい。そう思わせる演奏だった。そしてよく楽器がなっていた。彼女のヴァイオリンにもすごい感心がいくぐらい豊かな音色だった。

そして後半はチャイコフスキーの交響曲6番 ”悲愴”。この演奏を聴いて不覚にも泣いてしまった。これは彼の最後の大作でありうつ病で苦しんでいた彼が持つ内面的な心を表現したのじゃないか?と思われるぐらいとても心に奥深くずしんとくる交響曲だ。

IMG_0530.jpg精神的に参っている人はこれを聴くと自殺まで追い込まれてしまうという実験結果がドイツの精神科医によって発表されているが、私はその反対だった。この演奏を聴きながら、私は今、こうやって演奏をここで聞いていることに幸せを感じ泣いてしまったのだ。この2週間ほど、体調も精神的にも参っていて何もしていなくてもポロポロと涙があふれ、色んな意味で自分を追い込んだ。

だけどこの演奏を聴いて、横で一緒にこうやって仕事から早く帰ってきて、体を動かしたいという私に付き合い、疲れているはずのクリ子は何一つ言わず嬉しそうに私と一緒に街まで散歩をし、今横でこうやって一緒に音楽を聴いてくれている。こうやって何も言わずに一緒に私と時間を過ごしてくれ、一緒にその時間を楽しんでくれる彼といれることに幸せを感じなくちゃいけないんだ。とそれ以上のことを望んでいた私はこの時、置き去りになっていた本来の幸せというものを感じ取ることができたのだ。

彼はいつも私のすることに何も言わない。そして私の好きなようにさせてくれる。そしていつも私との時間を大切にし、そこにいろんなものを見出してくれている。彼の笑顔と奥深いふところ、それだけで私は幸せじゃないか!とそんな気持ちにさせてくれたのがこの演奏だった。

音楽を聴きながら涙を流す私に対し、見て見ぬふりをしずっと手をさすってくれている彼はやっぱり私の最高の相棒です。それに気づかせてくれたのが音楽だった。

やっぱり私にとって音楽の力はすごいし、クリ子の心の偉大さを気づかせてくれた昨日は私にとって意味のある一夜でした。

オペラ ”椿姫”  (Opernfestspiele 2008)

今年も行ってきました野外オペラ。この季節約1ヶ月半ほどウィーンから車で1時間ほど行ったところで野外オペラが毎晩上演されている。

IMG_9080.jpg夏休みになるとウィーンでは演奏会がめっきり減ってしまうので私達は毎年、夏になるとこの野外オペラを観にいくことを楽しみにしている。歌い手の質はウィーンオペラ座などから比べるとワンランク落ちてしまうが、いいところもいっぱいあるのだ。

IMG_9079.jpgそれは、ウィーンではモダンな舞台演出のオペラがこの2,3年続いているのだが私個人としてはそれがあまり好きではない。私としては作曲家が作ったその時の演出にそって舞台をやってほしい。それがここの野外オペラは毎年莫大なお金を使って舞台装置から演出をし、クラシックなオペラを演出してくれる。

IMG_9082.jpgやっぱりこうじゃなくっちゃ!

IMG_9083.jpgこの舞台から建物、すべてこの一ヶ月半の野外コンサートの為に作られたもの。普段はちょこっとローマ遺跡が残るそんな平地なのだ。

IMG_9091.jpg今回の上演の質としては例年に比べてちょこっと落ちるかなぁ・・主役のヴィオレッタ役が物足りなかったかなぁ~。色んな感想があるのだがここには書かないでおきます。

IMG_9100.jpgおよそ夜中の12時にオペラは終わるのだがカーテンコールの後、いつも音楽と共に花火が上がる。この花火を見るとア~夏が終わっていくんだぁ~って思うんだよね。

さぁ~今から来年のリゴレットが楽しみだ。