ゲルギエフの演奏会

この最近、いろんな芸術に目覚めた?我が相棒。今年になってから演奏会に行きたいだの、オペラが見たいだの、美術館に行きたいだの・・・色んなことがしたいらしい。きっと仕事が忙しいから気分転換がしたいのだろう・・・。

クリ子の変化に大賛成な私は早速、色々と演奏会情報を調べるのだが、この最近あまりめぼしいピアニストがウィーンにやってこない。週末クリ子と一緒に行けるコンサートで興味があったのがゲルギエフが指揮を振る演奏会。彼の指揮を前から一度、生で聴いてみたいと思っていたので、先週末バレンタインデーでもあったこの日、彼の演奏会を聴きに ウィーン楽友協会に行ってきた。

今回のオケはゲルギエフが主席指揮者として指揮を振っているロンドン交響楽団。ゲルギエフでウィーンフィルってコンビのが聴きたかったけれど、贅沢はいえない。

この日のプログラムは以下の通りです。

ロンドン交響楽団

ヴァレリー・ゲルギエフ指揮

バイオリン: レオニダス・カヴァコス

Johannes Brahms

Konzert für Violine und Orchester D – Dur, op. 77

——– Pause ——–

Igor Strawinsky

“Petruschka”. Burleske Szenen in 4 Bildern für Orchester; Fassung 1947

Zugaben:

Eugène Ysaye

Sonate für Violine solo e – Moll, op. 27/4 – 1. Satz

Sergej Prokofjew

“Romeo und Julia”. Ballettsuite Nr. 2, op. 64

今回、チケット取りに出遅れたってのもあって、席が最前列になってしまい全体の音のバランスっていうものが聴けなかったのが残念だが、その分ゲルギエフの曲の捉え方、曲の作り方や、フレーズの持っていき方なんかが間近でみることができ、収穫もいっぱいあった。

なかなか仕事の都合で平日は演奏会には行けないが、機会があるたびに今年は色んな演奏会に出向こうと思う。(演奏会のあったホール、そして演奏会の後の様子が見たい方は、上の画像をクリックしてください)

野外オペラ

先日、チケット獲得に沈没してしまった野外オペラ。私達の中では、短いオーストリアの夏の一つの風物詩化しているこの野外オペラに行かないとこの夏を終われない気がしたので、昨日リベンジを。

この日が今年の野外オペラの最終日。7月半ばからはじまったこの野外オペラも今日が千秋楽とだけあって満席。だけど今回は先日と同じことだけはしたくないということで、早めに出陣をして、2枚チケットを獲得。

夜の8時半から始まるオペラ。終わるのは12時を回るので、上演前にみんな腹ごしらえ。私達もシャンパンと軽い軽食でオペラに備える。

今回の演目はジュゼッペ・ヴェルディが作曲した全3幕からなるオペラ、リゴレット。この数年、モダンな演出が続く、オーストリアのオペラ。だけどここだけは毎年、中世の舞台を緻密に再現してくれ、演出してくれる。そこが私達にとって魅力の一つである。

歌い手などは、もちろんウィーン国立オペラ座のオペラ歌手からすると少しレベルは落ちるが、だけど見ごたえ、聞きごたえ十分。そんな中でも今年は歌い手さん達のレベルがとてもよかったように思う。

特にリゴレット役の彼はよかった。久しぶりにこの野外オペラでここまで満足させてもらえて、これこそリベンジしてよかったと思えた瞬間。この最近、忙しくって随分、オペラから離れてしまっているけれど、9月からはじまるまたオペラシーズン、今年は努めて、オペラや演奏会にいっぱい出向こう。

ここのお決まり、オペラの終わりと同時に花火が上がる。この花火を見ると今年の夏も終わっていくんだなぁ・・って感じずにはいられない。花火を見ながら、また来年ね!と心の中でつぶやいている自分がいた。ちなみに来年はモーツァルトの魔笛。

Arcadi Volodos

昨日は、楽友協会の大ホールでで行われた、ロシア人ピアニスト、 Arcadi Volodosの演奏会に行ってきた。

以前から、写真やインタビューなどで取り上げられていたので、彼の名前は知っていたが、実際に演奏を聴いたのは初めて。この演奏会のチケットもクリ子の叔父、リチャードおじさんから譲って頂いたもの。

演奏会に行く前から、クリ子がYoutubeなどで彼の演奏を聴いて下調べをしていた時に一緒に演奏を見た感想は、テクニック的な面と、パワフル面が際立ち、その間に繊細な音色を表現するのが上手なピアニストだと思った。

そして彼の実際の生の演奏を聴いてみて思ったことは、何より音楽を表現する上での多彩な音色での表現がとても優れていると思ったことだ。

ところどころ粗いところもあったが、だけどここでこの音を出すか!とかここでこういう音色を・・なんていう、彼の曲への表現力がとても刺激的で勉強になった。

彼が弾いたどの曲にも彼なりの解釈と曲に対するファンタジーがあるのをすごく感じさせらる、そんな久しぶりにハっとさされる、そしてこちらまで音楽に対する意欲を改めて湧かせてくれるそんな演奏だった。

この日はテレビが入っていた為か、カメラ4台での収録。今後も彼の演奏活動に期待。