一瞬頭をよぎる・・・

今日のウィーン、日中の最高気温マイナス1度。先週ちょこっとだけ暖かくなってこのまま春になってくれればなぁ・・と思っていたのですが、甘かった。そして我が家の春もこれまた甘かった・・・ただいまスカイがまたカゼをぶり返し中。今日もまた寝不足になる覚悟がいりそうです。(笑)

さて昨日の話の続き。アニーの病気がひどくなってないことを祈って、その日の午前中にアニーの顔を見にいった母ちゃん。まだこの時点ではアニーは母ちゃんと喋る元気があり、母ちゃんまた夕方に仕事が終わってから顔を見にくるから、何か足らないものがあったりしたら、買い物していくから行ってね。なんて会話をして家でもヒィヒィ悲鳴を上げてるヒヨドリ3人のもとに戻ったんですが、母ちゃんがレッスンしている間に留守番電話が入り、”息ができなくて、かかりつけのお医者さんに見てもらったんだけど、ここから一人で家に帰るのが不安・・・”というメッセージが入っていたので、仕事が終わってすぐに電話すると、誰に電話してもつながらなかったから、タクシーの運転手さんに手伝ってもらって今は家に帰ってきたらしい。母ちゃん、症状の具合を聞いて、急いで薬局に行って色んな薬を買って夕方アニーの家に持っていったんですが、母ちゃん、アニーが気管支喘息を患っているとは知らず、彼女を見た途端これが何も役にたたないことが即座にわかった。

ルーべからきっともらってしまったウィルスで喘息がひどくなって、昼にお医者さんに行った時の心電図で呼吸がほとんどできてなくて、酸素が体にほぼ行き通ってない状態。呼吸をする度にまるで赤ちゃんが側で泣いているかのような雑音がはっきりとアニーの呼吸から聞きとれる。この後、ものの10分でアニーの状態が深刻になり、もうこうやって母ちゃんと二人で何かしてる場合じゃない。救急車を呼ぶしかない!!何せ彼女は81歳。一気に状態がどうなるかわからない!!

でも呼吸困難で喋ることも何することも大変な彼女なのに、自分で救急車を呼んで、自分の状態、加入保険の番号から、すべてしっかりと伝える彼女。救急車が届くまでの間、座っているだけが精一杯なアニーなのに、自分が飲んでいる持病の薬なんかを全部自分で用意していく逞しさ。それを母ちゃんはできる限りのサポートをし、荷物をカバンにつめ、アニーの娘さんに電話をして、今の状況を話した。

電話での救急隊員の対応は、まずとりあえず家に行って、そこで治療をしてそれでも危険なら病院に運びます・・ということだったんですが、救急隊員が点滴と酸素マスクをつけてくれても状態が落ち着かず危険だったので、そのまま救急車で病院に運ばれることに・・・・。

アニーはその一時間ほど前に何かあった時の為にと、彼女の家の鍵を全部私にたくし、一人でいるのが怖い・・・と言っていたので、救急車に乗って母ちゃんもついて行く!!とアニーにも救急隊員にも伝えたのですが、アニーが頑固として”大丈夫!!一人で行く!”と病人の本人が言うものだから、救急車から救急隊員に追い出され、救急車が目の前から去っていった・・・・。

救急車が発進する前に、運ばれる病院だけは教えてもらえたので、その後すぐにアニーの娘さんに電話をして、状況をすべて伝えた。この後のことは医師でもある娘さんに任せて、とりあえず家に帰ることにした母ちゃん。あ・・・どうしたらいいんだろう・・・。

その後、とりあえず家の病人3人を寝かし、母ちゃんはその後、病院に駆けつけた娘さんからの電話をひたすら待った。家の3人の熱がある程度安定していたので、もし何かあった時にすぐにアニーのこともできるように、身支度をして連絡を待っていたのですが、夜の9時半過ぎのメールで”まだ母は待合室で寝かされて検査の順番を待っている・・・。まだあと2,3つ検査が残っている感じだから、もうOyumichenは寝て!!”と書いてあったので、このまま検査が終わるのは夜中だろう・・・だとすると今日はとりあえず一晩入院することになりそうだから、後は病院に任せよう!と母ちゃんも早めに床についた。でも頭の中はもしこれで肺炎を併発したら、取り返しのつかないことになるかも・・・という不安がよぎり母ちゃん、結局一睡もできず・・・・。

翌日、朝一番から一番聞きたかった声の人から電話がかかってきた!!それもいつもの元気な声で!!結局、検査が終わった深夜、病院に空きのベットがなく、仕方なく救急車でまた家に帰されてしまったらしいアニー。一人でその後寝て、今だいぶ元気になったから心配してると思って電話をくれたアニー。

そして彼女が最後に言った言葉、”今日、何時に子供達連れてきてくれる?!”

ルーべとスカイのことが大好きでそれが生甲斐になっているアニー。だからこそ喜んでどんな時も面倒をみてくれる。でもアニー、そして我が子達が元気になるまでは子供達はアニーのところには連れていけない!!とりあえずまずは完全に元気になってもらわなくては!!!

しばらく家で安静のアニー、咳きがでないように喉によくって、栄養が摂れるスープを毎日いっぱい作って、アニーのところに持っていった母ちゃん。

3日後には完全にいつものアニーに戻ってくれて、母ちゃんほんとホッとしました。実は救急車で運ばれた時点でアニーと母ちゃん、二人とも口には出さないけれど、最悪のことも考えてた。。

今はとりあえずみんなが無理をせずに少しずつ元気になっていつもの笑顔が戻ってきてくれていることが母ちゃんとても嬉しい!!このまま我が家にも春が訪れますように・・・。