母ちゃんと日本

子供が二人になってからの日本帰国は子供中心。母ちゃんもくり子もあと数年は日本を満喫するってことはお預け。とくに母ちゃんにとってのこの日本で過ごす時間は試練であり何事も勉強・・・。

もちろん日本の家族に会えるのは最高に嬉しい!!そして母が作ってくれる料理を食べると心底ホッと気持ちが落ち着く。こっちではいつも子供達の残り物で晩御飯をすませている母ちゃんからすると実家はパラダイス!!

気づけば今までの人生の半分をウィーンで過ごしている母ちゃん。正真正銘の日本人で祖国は日本。でも中身はもうなんちゃって日本人。自分の気づいていない間に自分の概念にある日本人の考える常識がずれていたり、感覚が違ったり・・・。日本の家族と過ごしている日常や日本の社会の人と過ごす時間で、母ちゃん、毎日のようにハッとさせられちょっとした感覚の違いに落ち込む。

母ちゃん、日本人なのに・・・日本にいると自信喪失する自分がいる。もちろんウィーンでは母ちゃんは外国人で成人するまで日本で過ごしていた母ちゃんにとって、自分の根底を作ってのはやはり日本社会で培われたもの。だからウィーンではいつも色んなことが分からない。こういう時はどうすればいいの?どうするべき??毎日ハテナだらけの不安な毎日。子供ができるとそれはなおさら。

この数年、20年も海外に住んでると日本もこっちでの生活もどちらにも自分の拠点が置けずにどちらの国でもソワソワしている自分がいる。

昨年は、あまりにもそれで日本で自信喪失して落ち込んだので、今年はそれを回避する為に、日本じゃこういう時みんなは普通にどうやっているんだろう・・と分からないことがあったら、とりあえず母ちゃん、人に言う。聞く。そしてそこから色々と学ばせて頂く。

日本に帰るとあ・・・と自分の行動にショックをうけたり、人の小さな一言にあ・・・母ちゃん、もう普通の日本人じゃなくなってる・・・と自分を責めて落ち込むことが多々あるんですが、それも仕方ない。その現状を認めて、自分のプラスになるように、そこから学んだものを吸収して自分のものにしていかなくてはいけない。

ハーフである子供達は母ちゃんより今後ずっと自分の居場所や差別や偏見というものと戦っていかなくてはいけないのだから・・・。

そういう意味で母ちゃんの日本帰国は、この数年精神的に大変だけど夏の一ヶ月日本に帰ることで、その先一年の課題と目標が立ついい勉強の機会になってます。今年も沢山のことを日本で学ばせてもらった。母ちゃんにとって今年の日本帰国は充実していて、大満足!!日本よ、ありがとう~!!