ダウンジャケットのお直し

今年の冬はやけに湿っぽい。雪が一週間ほど降り続いたと思えば、今度はこの2日ほど一日中雨。その上風が強い為、ちょっと歩いただけでコートがびしょ濡れになってしまう。

先日、仕事の合間に電車を待っていたのだが、これが渋滞でなかなかやってこなく(そうなんです。首都にして路面電車がかなりの割合を占めてるんです)、その上悪天候。ってな訳で駅の近くにあるブティックでちょいと雨宿り兼、時間つぶし。

そんな時に見てしまった。先日までバーゲンで50バーセントオフになっていた、ダウンジャケットが定価の70パーセントになっているのを。前からちょいと気にはなってたのよ、このコート。真冬に愛用していたダウンジャケットはこの時期、ちょいと暑い。なので、ちょいと薄手でそれで雨にも雪にも強い、濡れない、そして風を通さないコートを。それが、70パーセントオフで80ユーロ。

私みたいに移動が多い人は、こういうもので自分の体を守るのも一つ。早速お買い上げし、その場でびしょ濡れになったコートを脱ぎ、このコートに着替えた。その後も結局電車は来ず、強風と雨の中、歩く羽目になった私。だけどこのコートがあれば大丈夫。だってダウンジャケットって雨と風に強いんだもん。

そんな訳でこれから重宝しそうなこの薄手のダウンジャケット。それなりに細身にカットしてあったのだが、私にはまだちょいとゆとりがあってダブっとしていたので、これをお直しにだした。皆さん、ダウンジャケットもお直しできるんです!

今回お願いしたのは、ウエストラインをもうちょっと詰めてもらって細くし、ウエストから下の部分も両サイド、3センチほどずつカットしてもらい、細くしてもらった。そして背中のラインもウエストから下の部分もかなりカットして詰めてもらい、後ろから見ても細身に見えるようにしてもらった。

これはすべていつもお世話になっている18区のお直し屋さん。トルコ人なのだが、仕事がすごく丁寧な上に、私の要望をよくわかってくれていて、ウエストラインから、ズボンの裾あげなど、綺麗なラインに見えるカットに切ってくれる。もうかれこれ5年ぐらいお世話になっていて、ここの常連さんになっている為、特別料金でお直しをしてくれるのも一つの魅力。今回のこのダウンジャケットのお直し、全部で30ユーロ。これはウィーンのこの相場にしてはかなりお安い。

この最近はある程度いいものを買ったら、自分の体型、そして雰囲気に似合うように、ちょっとの手間なんだけど、お直しに出す事にしている。それによって、見た目のバランスが良くなり、得して見えるから。

いいものほど長く着たいと思う私は、だからこそ、その服をもっと自分の体型に似合うようにしたいと思うのでした。

桃の節句

今日、3月3日は桃の節句。だけど、我が家にはこの日を祝ってくれる人はおらず。毎年、自分一人で虚しくこの日の料理を作り、クリ子にアピールして一緒にお雛さんを意識した食事を強制的に食べてもらっている。

だけど今日のこれはクリ子食べられないだろうなぁ・・・一昨年前は散らし寿司、昨年はサーモンの手まり寿司、そして今年は、シャケと干しエビの炊き込み御飯。エビの目がこっちをむいてる~!!って騒ぎはじめるのが目に見えている。

干しエビは前もって日本酒につけておき、臭みをとり、日本酒ごと炊飯器にいれ、そこにシャケの切り身、そして少し昆布茶と出し醤油を数滴たらしご飯を炊いた。

ほんのり桃色に色づいたご飯。思ってた以上にお上品な味に仕上がった。ここに生姜の絞り汁を入れてもよかったのだが今回はナシ。

そして折角、お上品なご飯を作ったのだから、ちょいと日本食っぽいものが食べたくて、千切りなんかも炊いてみた。やっぱり濃口醤油で炊くと色がしっかりついちゃうもんだね。だけど即席、切干大根、人参におあげさんの千切りはなかなかおいしかった。

だけど両方ともクリ子にはボツ。なので後はクリ子でも食べられるような普通の洋食料理を用意しました。平日の晩にしてはこれで上等だ!と自分に言い聞かせている私。

お雛さんを意識して作った料理を一緒になって味わってくれる人、募集!!折角作ってもクリ子とは別メニューで食べる虚しさ・・・慣れたと言えばそれまでだけど、やっぱり寂しいもんだ。

Arcadi Volodos

昨日は、楽友協会の大ホールでで行われた、ロシア人ピアニスト、 Arcadi Volodosの演奏会に行ってきた。

以前から、写真やインタビューなどで取り上げられていたので、彼の名前は知っていたが、実際に演奏を聴いたのは初めて。この演奏会のチケットもクリ子の叔父、リチャードおじさんから譲って頂いたもの。

演奏会に行く前から、クリ子がYoutubeなどで彼の演奏を聴いて下調べをしていた時に一緒に演奏を見た感想は、テクニック的な面と、パワフル面が際立ち、その間に繊細な音色を表現するのが上手なピアニストだと思った。

そして彼の実際の生の演奏を聴いてみて思ったことは、何より音楽を表現する上での多彩な音色での表現がとても優れていると思ったことだ。

ところどころ粗いところもあったが、だけどここでこの音を出すか!とかここでこういう音色を・・なんていう、彼の曲への表現力がとても刺激的で勉強になった。

彼が弾いたどの曲にも彼なりの解釈と曲に対するファンタジーがあるのをすごく感じさせらる、そんな久しぶりにハっとさされる、そしてこちらまで音楽に対する意欲を改めて湧かせてくれるそんな演奏だった。

この日はテレビが入っていた為か、カメラ4台での収録。今後も彼の演奏活動に期待。