のろのろと進む家の改築

今日アニーの家から子供達をピックアッぷしてすぐに家に帰ろうかと思ったら、なんだかアニーが話し相手になって欲しそうだったので、結局1時間ほどアニーとお喋り。今日、彼女のところにお祖父ちゃんのお友達から電話がかかってきて、”最後の挨拶”をされたらしい。思わず”最後の挨拶”と聞き返したら、どうもそのお友達は明日病院で手術をすることになるらしい。92歳のお歳で喉が80パーセントふさがってしまって呼吸をするのに支障。いや生活していくのに支障が出てきて、手術が決まったらしい。でもお歳がお歳なだけに手術から生きて返ってこれるのはかなりの低いパーセンテージらしい。手術なしで生きていくのも難しい。でも手術しても生きて手術室から出てこれる割合も少ない。そんな訳で最後のお別れの挨拶に電話がかかってきたらしい。そのお友達という男性に母ちゃんもお祖父ちゃんのお墓参りの時に何度かあっていて、とっても素敵な男性で頭も体もまだしっかりとしている人が手術で帰らない人になるかもしれないと思うとなんともやりきれない。ましてや一人暮らし。どこに頼る人もいず、一人で決断して一人で病院に行くと聞くとなんとも心が居た堪れない。どうか手術が無事に終わりますように・・・。それを願うばかり・・・。

さて家の工事ですが、私達夫婦を象徴してるかのようにとってもゆっくりと亀さんのように進んでます。今、母ちゃん達が探しているのは部屋の扉を作ってくれる業者。家が古くうえに、建築家が作った家だけあって、一つ一つがこだわったのか、なんなのかわかりませんが、普通の業者じゃできない仕事がいっぱい。

扉に関しては、うちの業者じゃできません!!と2件ほど断れ、また振り出しに戻って今、仕事を請け負ってくれるところを探しているところです。でも2階から3階につながる階段はできあがったし、暖炉の工事も終わり・・・

一階と二階の床も綺麗に張り替えてもらいました。

とても変わった造りをしたこの家。リビングとなるところが特に変わっていてこのすべての写真が我が家の居間と言われるところなんですが、造りが変わっているだけに何かと工事も厄介。

時間はかかるけれど自分達が思い描いていた絵になっていくのはやっぱり見ていて嬉しい。もちろんその為には色々節約したり、制限がいっぱい生活の中ででてきて、イライラとすることもありますが、それでもこうやって少しずつでも色んなものが形となって目に見えてくる喜びには代えれません。

さ、つぎは家の扉だ!!いい業者がみつかるといいなぁ・・・。

こんな年であってもいいよね?!

一昨日、ちょっと大きなお金を引き出すのに銀行に行ったんですが、ここでも自分が外国人であることを痛感。クリ子に銀行の窓口に行ったらすぐにお金出してもらえるから・・・と言われ行ったのですが、50万円引き出しにこんなにてこづるなんて・・・。

母ちゃん、自分の通帳と身分証明書を出して、ちょこっと機械じゃでない金額のお金を引き出したかったのですが、ここで提示した身分証明書じゃ不十分と言われ、他の身分証明書を出せ!と言われた母ちゃん。ウィーンに20年、もうこういうのには慣れてて。またですか?この身分証明には私のすべての情報がのっていて、私が持っている身分を証明するものの中で一番正確で情報がいっぱい載ってるんですが・・・と言ったけれど、駄目。前回も他のところでそんなことを言われたな!と素直に引き下がり、一旦家に帰り、銀行で言われたパスポートと免許書を持って再度銀行に行ったら・・・

今度は通帳のサインとパスポートのサインが違う!!ときた。あのスイマセンが日本は二重国籍を認めてないため、ワタクシ、日本国籍を維持してるんです。だからウィーンで使われている苗字(結婚してクリコの方の姓をウィーンでは使ってます)と日本のパスポートに書かれている苗字は違うの。日本の国籍を維持している場合、大体日本名は日本に住んでいた時の旧姓の日本の名前です。だからサインも日本名。そしてこちらで取得した車の免許書も結婚前に取得してるので、日本名。あの・・・これ以外にワタクシ、身分証明書ないんですが・・・。

オーストリア人である貴方がたも身分証明書と言われるものは、免許書か、パスポートか、IDカードだけだよね?!私も同じこと。貴方たちが持っている3つの身分を証明するもの以外私は何も持ってないのよ!!ともうこちらも20年もこちらに住むものとして余裕の構えで微笑みながら会話。相手の言い分もわかるし、こちらとしてもどうしようもない・・・こういう時はお互いの言い分を分かった上で、どうしましょう??とお互い対話する方向に持っていくのが、一番スムーズでストレスがかからない方法。

そんなこんなでたかが50万。されど50万。なかなか引き出せないお金にやっぱり外国人であることを感じずにはいられないと同時に、クリ子に”簡単になんかお金引き出せへんやんか~!!外国に住むということはこういうことだけでも母国のものとは違って不自由してるねん!!僕の妻は強いから大丈夫?!はぁ~もっと外国人妻をもらっているということに自覚を持って、もっとこっちの気持ちをわかってくれ~!!”なんて心の中で叫ぶ母ちゃん。

こちらで幸せそうに暮らしているように見えてもやっぱりいつも外国人で、色んな偏見があって、不自由とコンプレックスと劣等感で暮らしているというのが本当のところなんですが、それでも母ちゃん、この最近嬉しく感じることがあります。

日本の友達やこっちで知り合う友達はキャリアを積んで、ドンドン前に進んでいく中、母ちゃんはスカイが生まれてからというもの、どちらかというと子育ての方が中心に動いていて、焦る気持ちが大きいのですが、でも今はそれでもいいかな・・・って思えるようになったこの半年。

自分のことより子供中心に動く中、何故か母ちゃんのまわりにはいつも自分より才能も身分も上の人達が多い。それがお医者さんであったり、弁護士さんであったり、大学の教授であったり・・・・・。いつもそんな人達とのドイツ語での対話にコンプレックスを感じて逃げることが多かったのですが、この数年、ちょこっとずつですが逃げずに真正面から向かい合うように心がけるようにしているのですが、この半年ぐらいかな・・・。嫌だと思う気持ちや、逃げる気持ちを抑えて、少しずつそういう会話や時間を楽しめるようになってきたのは・・・・。

そしてそんな人達が自分を一人の大人、そして人として認めてくれて対話してくれていることを感じられるようになってきたのは・・・。道を歩いていても、車の中から手を振ってくれる人、声をかけてくれる人・・・色んな人が母ちゃんにわざわざ声をかけてくれる。これも努力して、めんどくさい、何話していいかわからない・・・、逃げたい・・・顔が合わなかったことにしよう・・・という気持ちを抑えて笑顔でオーストリア人と向き合うようになったちょっとした成果なのかな?

今は、自分の専門分野では停滞中だけど、こうやってオーストリア社会で逃げることなく、少しずつ向き合う姿勢というものを持って行く時間なのかなぁ・・・なんて思うようにしてます。こういう期間っていうのがあってもいいよね?!

母ちゃんの今一番はこの二人が笑顔で幸せでいてくれれば、それが一番。こういう笑顔がずっとみられるように母ちゃん、子育ても色んなことも調和とバランスをとって日々の生活を過ごしていかなくちゃ・・と思うこの頃です。でも何事もバランスってすごく難しい~!!

さぁ~明後日はスカイの3歳の誕生日。どうしようかねぇ~??

2019年の元旦

ウィーンでお友達や知り合いの家に遊びにおいでよ!と言われるとたとえ一時間のちょっとした時間でも意外や意外、みんな手作りのケーキなんかを作って待ってくれています。ってわけで昨日は昼過ぎに遊びに来るフェリックスファミリーに母ちゃん、朝いちからケーキ作り。あまり甘いものが好きでない、母ちゃん。ケーキ作りよりお酒のつまみ作る方が好きだな!そしてコーヒーより、泡の方が好きだなぁ・・・なんて。(笑)そして今日も、そして明後日も来客!!お菓子じゃなくて、お酒用意しといちゃ駄目??

さて大晦日夜中の3時半まではしゃいでいたのに、次の日のゆっくりと起きたもののチビ達は元気が有り余ってます!!ってわけで元旦から今度はスキー場に行ってきました。天気は一日あまりよくなかったのですが、一瞬だけ青空も少し顔を出してくれました。

旅の間、ずっとお天気が悪く、山の方は毎日吹雪いていることが多かったのですが、それでもこの二人にはお構いなし!! 昨日、夜中の3時半まで遊び回っていた子達には見えん。君たちの体力って?!

スピード魔のスカイはかなりのスピードを出してソリ滑り。大人でもかなりのスピードに怖くなるのですが、この方はキャッキャと大ハッスル!!

ルーべはソリ滑りだけじゃ物足りないらしく、今回はじめて自分からスキーをやりたい!!と言い、2.3時間ほどだけでしたが、スキーをくり子から習ってました。マイナス10度、そして吹雪きの中での始めての本格的なスキーに嫌気をさすのでは?と心配したのですが、本人はスキーが楽しいらしく何回も上っては上から滑ってました。

吹雪でほとんどのスキー場が閉鎖する中、やっているスキー場を探し当てて行くのはなかなか大変。最後の最後、駄目もとで行ったどこかの村のふもとでやっているリフトも一つだけという小さな子供スキー練習場が奇跡的にやっていて、ここでスキーをさせてもらえたのがルーべにとっては結果的によかったのかも。人も少なく、とてもなだらかなスキーコースを自分のペースで練習することで、スキーの恐怖心より、滑る楽しみを体験できたみたい。毎日スキーに行きたいと行っていたけれど、行けたのは結局2日だけ。後は吹雪きで視界が悪く体感温度はマイナス20度と書いてあったので断念。

そして元旦の日の夜はキッチンつきのアパートメントで一日遅れの年越しそばと子供達は釜揚げうどん。冷え切った体を年越しそばで体を温めます。(ここのキッチンには深めのスープ皿やお茶碗の大きさの器がなかったのが難点。)

今回の旅で外食したのは、旅一日目の夜一回だけ。あとは母ちゃんが3食とも毎日作りました。・・・と言っても昼はスキー場とかで食べるので、毎日色んなサンドイッチかホットドック。そして出かけ先から帰ってきたらまずはホテルの前のスーパーで夜の食材を買って、あとはゆっくりとみんなでくつろぎながら夜ごはん。ちょっとお金を節約しながらみんながリラックスして楽しい旅。それがこの最近の母ちゃんのモットー。その旅に大活躍してくれたのがこのお部屋でした。

ホテルよりずっと安いアパートメント。毎日お掃除に誰も部屋に入ってくれないし、食事はついてないけれど、その分部屋は広いし、誰もこの部屋に干渉しないので、自分達のプライベートは確実に確保される。小さい子どもを持つ親としては、アパートメントはかなり魅力的。パン切り包丁とお肉専用の包丁にも普通の包丁がもう一本あればもっと使い勝手がいいのに・・とか2.3点思うとことはありますが、それ以外は大満足のアパートメント。お世話になりました!!