クリ子の両親のセカンドハウスがあるのはSteiermark州のSt.Johannという村。
その村でも一番古い家がクリ子の両親の家だ。実に430年前の家。昔この一体は農家だった。この家にも小さい牛舎やハイジの寝床だったもみ草小屋みたいな小屋がまだ残っている。
もとはクリ子の曾お婆ちゃんの伯母の持ち物だったこの家。伯母さんがなくなり代々、Z家がこの家を受け継いでいっている間に少しずつ古くなった部分を修理して今に至っている。
ウィーンでの私生活で見たもの、感じたものを綴るOyumichen日記
ちょいと息が詰まっていた二人。今日の雲ひとつない良い天気にいてもたってもいられず昼から急遽ちょいとまた山登りにいくことにした。
今日の行き先はLassing滝。ウィーンから車で1時間半ぐらいでいける、半日コースの私達には持ってこいな場所。
クリ子~なんか癒されるなぁ・・山にきたの久しぶりや・・どれぐらいぶりやろう・・ズリ!!あまりにも澄んだ空気に感動し想いに浸っていたらズリっと滑ってしまった。Oyumiche~n, 想いに浸ってるのもいいけど滑ってコケてOyumichenを担がなあかんようになったら大変なん、僕やしなぁ~!!と子供が意地悪をする時みたいにイーとしながら言われてしまった。ちょっと~クリ子、それはないやろう~!!かなりびっくりするような滑り方をしたのに私のこと心配してくれんと、私を担がなあかん自分に心配してるん?ちょっと酷いわぁ~。もう夢もロマンもクリ子にはあらへんねんなぁ・・あぁ・・長いこと一緒にいるとこうも考えも変っていくのかぁ・・あ~さみし、いじわる!!!!
それにしても結構険しい道だ。石がゴロゴロ上から落ちてきそう・・・・
おぉ~滝の全貌が見えてきたぞ!!ここ、春なんかにきたら雪解け水が一斉に流れ落ちて勢いがあっていいんだろうなぁ~。
それにしても崖だらけ。そして洞窟みたいなトンネルだらけ。これは洞窟に見えないがあらゆるところに真っ暗な洞穴のようなものがあり、ここにクマが寝てるんじゃないかと心配になる私。(冬眠の時期じゃないって??)そんなことを心配してる私をよそにクリ子はOyumiche~n,この断層面白いで。ちょっと突付いただけでポロポロって取れていくねん。ほら~!!そんなことしんでもえ~。そんなことして崖の基盤が崩れて崖崩れが始まったらどうすんのよ~。も~Oyumichen,そんなことありえへんって。そんなやわい崖と違うって。僕がちょこってここ取ったぐらいでくずれませ~ん!と言いながら走って逃げていく奴。どうにかしてくれ~!
そんなクリ子に疲れた私の心を癒してくれるのはやっぱり川の澄んだ水。ここの水は石灰質が多い分、水が澄んでみえる。石灰質の多い川の特徴、石が白く、水が澄んだブルーと白の間の透き通った色をしている。
さぁ~山登りの後は付近の農家のレストランで夕食を。クリ子がレンズ豆と団子のお皿。なんか絵本とかで出てきそうなドイツかどこかの吹雪く山で、一軒ぽつんとあった山小屋で食事にありつけた時のご飯みたい。まだこんなんあるんやぁ~。どう見ても見た目はよくない。少し味見をしてみたがお豆がじっくり煮てあるのでとても健康的な感じがした。
そして私のお皿が農家のサラダ。私は田舎の農家の方にきたら必ずサラダを食べるようにしている。だって太陽の恵みがいっぱいで野菜がめちゃくちゃ美味しいんだもん。この山盛りのレタスもとても新鮮で甘味があっておいしかった。
帰り道の車でのひとコマ。クリ子が自分の腕をクンクン嗅いでいる。何してるん?僕の腕、太陽の匂いがする~!僕、この匂い大好きやねん!!
さぁ~太陽の恵みも澄んだ空気もいっぱい吸ったことだし明日からまた頑張るとしよう~!!
美しい景色と引き換えにかなりの筋肉痛を頂いてしまったこのワタクシ。朝起きたらえ?お尻からつま先までギブスで固められたかのように痛くてロボットのような変な歩き方をしていた。う~ん、歳か?今まではハイキングの次の日に筋肉痛になることなどほとんどなかったのに・・・
だけどいいのさ。お陰で元気いっぱいもらってきたから。これは頂上から見たお向かいの山。今いる山もこの山と同じぐらいの高さがあるから・・・エ?今からあの山のてっぺんから下までこの足で降りるんですか?!結構な距離ありそうなんですが・・そういや二回もリフト乗り換えてここまで来たっけ?
さぁ~グダグダ言ってないでそろそろ降り出そう。何せ私達が今さっき乗ってきたリフトはもう本日の営業終わっちゃって止まってしまったし・・もう歩く手段しかないのよね。ってここ今標高2000メートル近くだよね?
ここを降りていけばいいのね?!う~ん、またしても私達以外にこの道を降りている人などいない。っていうかもうみんな下にリフトで降りてしまったようだ。静かで自然を一人占めできていいんだけど私達だけっていうのもちょっぴり不安だなぁ~。
クリ子~思ったよりこの道大変やん。何より尖った石やゴツゴツした石だらけで歩きにくったらありゃしない。足が石の上にのっかるとズリ~ズリ~と滑ってしまう。ここは踏ん張っておりなきゃ!!
なにせ私の靴はこれだから?ってなめてる?そうサンダルできちゃったのだ。だってクリ子がこの靴でも大丈夫っていったから?いや、いやどんな格好でもどこでも行ってしまう自分に自信があったから?でもこの歩きにくい道を見てこんなサンダルを履いてきてしまった自分にちょいと後悔してしまった。だけど大丈夫さ。降りれるさ!ってこの写真じゃ道が平らに見えてしまうところが悔しい。本当はもっと急で石コロがいっぱいで歩きにくいところなのだ。
キミ達歩くのが遅いよ!よそ者はとっととどっかに行け~!と言わんばかりに牛達に鼻でブフンブフンと追い払われる。そして私達がその道から見えなくなるまでずっと私達を睨みつけている。だけど、牛さんよ~私達、この道を行かないと家に帰れないのよ~。
この山にはいろんな珍しい花がいっぱい咲いていた。その花たちの周りに飛ぶ蝶々。そしてそれを写真に収めたいクリ子。蝶々を見つけては、”蝶々、蝶々、菜の葉にとまれ~菜の葉にあいたら・・・”と日本語で歌い続けながらシャッターチャンスを狙うクリ子。クリ子~、気持ちはわかる。だけどその唄、ちょいと間違ってるよ。異様に”止まれ~”が多いんだけど、それでいいの?
さぁ~クリさん、時計も夜の7時を回っちゃってるし、急いで降りようかぁ~。
夏場は9時過ぎまで外が明るいオーストリア。日が長い分、ゆっくりとハイキングできるのも魅力の一つ。