日本ではあまりお目にかかりませんが、こちらには魚の保存食品がいくつもあります。大抵塩漬けにしてあるか、酢漬けにしてあるか燻製。
そしてこれもその一つ。若いニシンを生の状態で塩に効かせて醗酵させたものを酢漬けマリネにしたもの。
この調理法は中世のオランで生み出されたそうですが、魚が貴重な国ではこうやって魚を保存していたんでしょうね。初めてこの料理を食べた時はなんて見かけが悪く、塩辛いのかと思いましたが、これをリンゴとマヨネーズをベーズに作ったソースと食べるとなかなかいけるんです。
先日バレエを観た後、小腹がすいていたので近くの老舗のカフェ・レストランでこの料理を頂いたのですが、ここのマリネは蜂蜜が効かせてあってこれまた一味違って美味しかった。大抵はこれに白ワインと合わせて頂くのが美味しいんですが、この日はパンと一緒に頂き大満足。
芸術鑑賞をした後のこの昔ながらのウィーンのカフェハウスでピアノの生演奏を聴きながら頂くちょっとした夜食がなんとも幸せな時間です。