気が抜けたのかそれともこの前の吹雪の山登りがいけなかったのか、鼻風邪をひいてしまった。これがつらい。ご飯を食べていても下をむいたらボト。鼻水が・・・
鼻の下は赤く爛れ、オーストリアの固いティッシュで鼻をかむと痛くて痛くて仕方がない。しまいには一枚のティッシュを両方の鼻につっこみ、息をするたびに鼻の前から垂れ下がった白い紙が呼吸と共にユラユラ揺れる。
クリ子にそのペラペラした紙を鼻からぶら下げるのだけは格好が悪いからやめて！と言われても出てくる鼻は止められない。これで鼻水攻撃を遮らなくては。
涙目で鼻の下は真っ赤、白い提灯のような紙を鼻にぶらさげて一生懸命金魚が息をするようにパク、パクと口を開けて呼吸している私を見て今日も私を笑わせようとするクリ子。”僕のお尻は今日もキュ～トよ～！さぁ～触ってごらん。プリプリプリ（お尻を左右に振ってみせる）！！”こんなお馬鹿なクリ子の芸に悔しいことながら笑わずにはいられない私であった。
本当は強烈に忙しかった今週なので一日ぐらい家でゆっくりするのがいいのだろうが折角のお休み、しばらく行っていなかった山登りに行ってきた。
下界は気温が9度もあったのに、山に上がってくると一変、吹雪。あまりの吹雪にちょいと不安を覚える。何故って？視界が悪すぎて先が何も見えないから。どこが道なのか、一体私達の行きたいところがどこなのか？さえわからない。
だけどこういう誰もいない雪山をひたすら綺麗な雪を見ながら黙々と歩いていると心が癒されるんだなぁ～。何もかも忘れてひたすら雪山を歩く。山の新鮮な空気をすいながら体を動かすとすぐに体も心もリフレッシュされるのだ。
ちょっと風が弱まったところで顔を上げてみるとそこにはかわいい光景がみられた。
あ～やっと休憩所が見えてきたよ！ってもしかしてこんなに雪が積もって入り口がふさがれてるってことはここもお休み？？
本来はテラスに椅子と机が置かれていて夏になるとここでお食事とかを頂くのに今日は雪が机のところの高さまで積もっていて座れもしない。仕方ないので先に進みますかぁ～。だってじっとしていると寒いんだもん。だけどもう寒くて歩き方がロボットになっている。
あれ？周りは見えないけれどどこからか人の声がするよ～。気づけば色んなところからボツン、ボツンと声が聞こえてくる。吹雪いていて視界が悪い為分からなかったけれど私達と同じようにこんな日にでも山を歩いている人達が何人かいるのね！
さぁ～そろそろ帰りますかぁ～。ケーブルカーが来るまで冷えた体を山小屋で温かいスープでも飲んで温まろう～！！
脅威的なスケジュールで始まった今週だがやっと少し山場を越えたようだ。気が重い用事も思いのほか今のところ順調に進み、体は疲れているものの今はすごくホッとしている。 だけど日曜日にもう一つ、気にかかる仕事が入っているのでそれまでは気が抜けない。
仕事もさることながらこの時期、夜に何かとイベントがありこちらも楽しいながら体が悲鳴をあげる。まだ週の前半だというのに毎日夜中の1時か2時に帰ってくるのはやっぱりきつい。
おとといはヨーロッパで活躍し、映画を作っているカメラマンの展示会に誘って頂き行ってきた。来年から新しい彼のフィルムが始まるのでそれに先駆けて、展示会をしたのだ。彼の映画作りのセンスがなかなか斬新でユーモアがあっておもしろい。展示会の後、何故かそのカメラマンの一行と一緒にお食事に行くことになった。なんで私、こんな世界に今いるん？なんだかすごく不思議な気持ちがした。ウィーンに来てほんとに色々なジャンルの人に会う機会が増えた。普通に考えたら、私がこんなすごい人と話しているなんてことはありえない！っていう人と何故か話をさせてもらえる機会がある。そういう人達と会って話すことはすごく気が張って疲れるけれどとってもいい経験だ。
さぁ～後もう少し頑張るぞ！なんだかあまりにもバタバタとしていてもうすぐクリスマスが来るなんて信じられない。歳と共に時が経つのが早いというのはこういうことなのかぁ・・・・・・なんだか微妙。
