いつも車で通り過ぎるだけだった東福寺。今回、訪れるまではそんなに大したお寺だとは正直思っていなかった。
それがどっこい。ここ、通天橋から見る景色はその意と反して素晴らしいものだった。
今年は梅雨明けが例年になく遅かったこともあり、どこのお庭を訪ねさせて頂いても、緑が綺麗だったのが特徴的。やっぱり緑が美しいとお庭の映り方も変わるというもの。そういう意味では私達にとって、今年の日本の訪問は最高に恵まれていた。
クリ子によれば、京都はちょっと歩けばお寺にぶつかる。というぐらい色んなところでお寺に出くわす。でもそのお寺、庭園の完成度のクオリティーの高さに心底、驚かされる。昔、住んでいた時にはわからなかった京都のよさが、歳と共に行動範囲が広がり、視野がどんどん広がっていくと共にわかってくる。
そうやって自分の中の芸術性をも高めていけるのだろう・・・だからこそ、よ~くしっている故郷、京都でも日本に帰る度にお寺や自然を求めて足がそちらの方に向くのだろう。

だったら折角ここまで来たんだから、ちょいとホイリゲにでも寄って帰ろうということになり、今回2度目の来訪。
外で食事ができるのも後わずかだもんね。外を楽しまなくっちゃ!イコール蚊との戦いなのだが。まずは白ワイン、Chardonnayで乾杯。前回、頂いたワインがあまり好みでなかったので、今回ここに来るのをちょいと躊躇ったのだが、今回はビンゴ。今回のワインは私達の口に合い大満足。

あと2週間もすればホイリゲにSturmが出始めるんだろう・・・
まず、一般の参拝はされていない為、事前にハガキで参拝したい人数などを書いて申し込む。ただしこちらから日程は指定できない。向こうから返事が来るのを待つのみなのだ。お寺側から指定された日時に従い、参拝する形式は私にとっては初めてだった。
クリ子はこの日まで、ずっと写経じゃなきゃいいのに・・・と心から願っていた一人。彼にとって1時間の写経は不安で不安でたまらなかったらしい。外国人だからといって免除されるわけでなく、皆と同じように墨をすり、筆で丁寧に般若心経を書かなくてはいけない。彼はこの条件がある為、このお寺に行くのをためらっていたと言っても過言じゃない。
だけど、よかったね、クリ子さん。この日は参拝者全員でお経を読み、後は自分の願いごとを筆で書いて、阿弥陀様に収めるだけで済んだんだものね。
聖徳太子の別荘だったと言われるこの場所、奈良時代にお寺が建てられ、今のような苔に覆われた庭園になったのは江戸時代になってからしいが、一体誰がこの庭園を設計したのだろう・・・。
遠近法を上手に使い、なんとも言えないセンスで一本、一本の木、そして池、橋、お茶室などが配置してあり、大きい庭園にも関わらず、雑然としてるのではなく、一つ、一つがこじんまりと品よく、それでありながら、一つ一つに主張がある、なんとも言えない調和がとれた庭園。そしてそこに生息するさまざまな苔。