善峯寺

京都の洛西の奥山に善峯寺という天台宗のお寺がある。

1029年に創建されたとても歴史が長いお寺だが、応仁の乱に巻き込まれ、ここも消失した為、今あるものは江戸時代に桂昌院の寄付によって再興されたもの。

かなりマイナーなお寺で、車で行くのも一苦労。離合ができないぐらい細い道を登っていくとそのお寺は見えてくる。

何故、私達が今回ここに足を運んだかというと、ここに日本一長いと言われる松があるからだ。外国人の男性は大抵、松が大好きだ。整った形に刈られた松を見ては美しいと皆、声を揃えて言う。そしてクリ子もその一人。

そう、クリ子が今回、インターネットでこのお寺を見つけてきたのです。Oyumiche~n,日本一長い松が京都の山奥にあるの知ってた??僕、ここに行ってみたいんだけど・・・

はいはい、分かりました。もう京都の有名どころはアナタも見尽くしてきたから、じゃあ、一度、ここへ行ってみようかぁ。

ここ、山奥にあるだけでなく、お寺に入ってからもちょっとした山登りのように勾配が激しく、かなりの運動量。

さぁ・・皆さん、ご覧下さい。この松を・・・・写真一枚の中には収めきれなかったので、三枚に分けて撮ってみました。これがこの松の幹の部分。

そして続きがこちら。

そしてまだまだ続く・・・・

全長、54mあった松は10年ほど前に虫の被害に合い、15mあまり切断された。それでも十分に長い。手入れが行き渡っていてとても美しい。盆栽のように段々畑のようになってる姿より、私一個人としてはこのように羽をゆったりと延ばしたような優雅なこの姿の方が好きかな。どちらかというと女性的な松。

この他にもここのお庭は山の自然な斜面や景色を活かした素晴らしいもので、また山の上ということもあり、空気が済んでいてともて気持ちがいい。

紅葉の時期には沢山の観光客が訪れるらしいが、それ以外の時期は限られた観光客しか来ないので、とてもひっそりとした静かなお寺。もし興味がある方は、ちょっと交通の便が不便ですが一度、訪れてみられてはどうでしょうか?京都のまた違った角度からお寺が見られること間違いなし。

京都・伏見巡り

京都・伏見の地は、昔、「伏水」とも呼ばれ、その水が酒造りに適していたことから、400年程前から醸造が始まった城下町として、宇治川や疏水沿いに酒蔵が沢山並ぶ。

その中でも全国的に有名なのが、月桂冠ではないだろうか。月桂冠はこの地で生まれた400年以上もの歴史がある酒蔵。

京都に生まれながら、伏見は車で通り過ぎるだけで伏見の街並みを見たことのなかった、私達は今回、伏見巡りをすることにした。

昔、城下町があったというだけあり、古い歴史的建造物が並ぶ。そして忘れてならないのが、ここは豊臣秀吉によって伏見城が築かれた場所であり、昔は色々な面で潤っていたといた。そういう昔の活気というのが、今でも感じられる街。

まずはやっぱり酒蔵を見なくてはということで、月桂冠の酒蔵を見学させてもらい、日本酒を作る工程やここの酒蔵の歴史などを学んだ私達はちょいと、休憩。暑い夏にはやっぱりこういうものに魅力を感じる。

宇治が近いということもあり、この地域では昔からある老舗のお茶を売っているお店を多く見かけた。ここで頂いて美味しかったのが、抹茶カキ氷。これを頼んだら、一から、お抹茶をたてて、それを氷にかけて下さるこだわりよう。姉の抹茶氷を拝借!これは美味しかった。

酒蔵が並ぶとは言え、そんなに沢山残っているわけではないので、アッという間に酒蔵を見尽くしてしまった私達は、ちょいと町を散策。ここは坂本竜馬の寺田屋事件にもなった場所。残念ながら幕末冬至の建物は、鳥羽・伏見の戦いで焼失した為、現在のこの建物はその後、当時の敷地の西隣に建てられたもの。

こうやって見ていくと、伏見は豊臣秀吉の時代から幕末にかけて時代と共に政治の移り変わりと共に歩んできた街と言える。そんな街に今住んでる人達は、とても気さくで、パワフルだった。

さぁ~そろそろ江戸時代から明治末期まで内陸舟運の拠点としてお酒やお米、人などを大阪に運んでいたという十石船に乗るとしましょうか。疎水をゆらり、ゆらり、夏の夜の風はとっても気持ちいい・・・

三千院

日本は今、国民の関心が選挙の結果がもたらした今後の民主党の政治改革、そして日本の未来への一つの希望へと注目を浴びているのだが、それは日本だけではないみたいだ。この数日、色んなオーストリア人から、日本の政治について聞かれる。新聞の一面に日本の選挙結果が出ていたこともあるのだろうが・・・

ねぇ・・日本は50年以上も一つの政党が政治を仕切っていたんでしょ?それが今、民主党という政党に政治の権力が移ってどう思う??うまいことやっていけると思う?日本の家族の人達はなんて言ってるの?なんて質問がいっぱい飛んでくる。いやいや、私は日本国民を代表して意見は言えないので、私一個人として、その質問には私の意見というものを述べさせて頂くところで止めさせて頂こう。

・・・と今日の話とは全然違うところから始まってしまったが、今日は八ヶ岳から京都に戻り、大原・三千院。

京都の観光名所ではずせない一つが三千院。私が以前ここを訪れたのは、かれこれ10年以上も前の紅葉の時期だった。

今回、新緑とまではいかなくても、緑が綺麗な時期にここを訪問させて頂いて、10年前の印象とガラリと変わった。季節によってこんなに人の心に映る絵は違うのだと自分自身驚かされた。

苔の美しさは、苔寺に劣ることがないぐらい美しいのだが、苔寺は、控えで奥深い品のよさと情緒を感じるなら、ここはもうちょっと華やかで堂々とした美しさがある。

昔からこんなのあったっけ?と自分の記憶のなさがなんとも恥ずかしい。でもきっと昔からあったんだろう・・でも何故にここに?誰がどんな意図で??という疑問を持ったのは私だけ??

でもなんとも言えない愛嬌のあるお地蔵さんの顔に微笑まずにはいられない自分もいる。

三千院ってこんなに広かったね!と思うぐらい、広大な敷地で色々と楽しませて頂きました。本当にここの苔もまた綺麗。是非、三千院の庭園は初夏と秋の両方、見ていただきたい。きっと映り方が全然違うから・・・