この最近、週末でも何かと用事が入っている私にとって、今日は唯一のフリーな一日だった。この日が一週間前からとても楽しみだった私はこの日の天気予報がすごく気になっていた。何故ならば、その日は一日どこか遠くに何もかも忘れてドライブに行きたかったからだ。だけど生憎、今日は一日オーストリア全土で天気が悪いらしい。唯一お天気がいいのが、ここだった。
今日はどこか遠くへクリ子と二人で遊びに行くと決めていた私の心がどんなにその日のお天気が悪くなろうと変わらないと知っているクリ子は私をどこかへ連れていかなくてはいけなかった。そして朝一番からクリ子がそれならば・・ここで男をみせまっせ!ってな気合を入れ、今日の一日をコーディネートしてくれたのがここ。こういうことを何も言わずにさらりと私の為にやってくれる彼には頭が上がらない。
今日の目的地・・・ここほんとクリ子は私の心をよく読み取ってるって言っていいほど、私の心をついていた。ウィーンから車で走ること2時間半ほどのところにある700年前からあるこの街。何だかすごく癒されるんだ。
旅行に行かなくてもちょっと車を走らせただけでいつもの生活とは全然違う、のんびりした時間が流れるここは私にとって日帰り旅行みたいに思えた。
クリ子は知っている。私が満足するところ・・それは最低500年以上前につくられた古い街と自然、そして水との共存だ。そういう意味では今回のこのドライブは私をすごく満たしてくれた。日本でもありそうでない、そんな花達。そして光の射し方・・そして木のなり方・・・日本、ヨーロッパのそれぞれの郷土にあったそれぞれも持つ風景というものを見ることができる私は本当に幸せだ。
日本にあるしっとりさとはまた違うが、ここにもまたヨーロッパのしっとりさを感じるのは私だけだろうか?
さぁ~Oyumichen, お腹も空いたからおいしい郷土料理とワインでも優雅にテラスで食べない?と誘ってくれたクリ子だが、生憎ここで雷と雨が降ってきたので彼の心遣いも虚しく退散・・・でもこの日の日帰り旅行はまだまだ続くのであった。