昨日の晩はウィーンから少し離れたところにある世界でも代表される野外オペラの一つ、St.Margarethenにある野外オペラを観に行ってきた。このオペラも先週に観てきたオペレッタと同様、夏の一定の期間にしか上演されない。今年のプログラムはヴェルディの”ナブッコ”。
野外オペラというだけあって天候によって左右されるこの音楽会。だからこの最近は前もってチケットは買わず、お天気がいい日に直接その会場に行ってチケットを買うことにしている。あの~今日のチケットまだありますか?いえ、全部売り切れました!!え?!5000席以上ある席が全部売れたんですか?もしかしたら何かの事情でこのオペラにこれないお客さんからチケットの払い戻しがくるかもしれないので8時過ぎにもう一度チケット売り場にきて下さい!
ここで凹む私達ではない。必ずと言っていいぐらい演奏会間際になると今日のオペラに来れなくなった人達が代理人を使ってこのチケット買い取ってくださ~い!と会場にやってくる。それを狙おう!!この方がチケット売り場で買うより、チケットが安くで手に入るのだ。
さぁ~開演30分前になったぞ。そろそろチケット売り場の近くに立ってみよう~!そこに立つこと3分、あるおじさんが近づいてくる。”もしかして今日のチケットまだお買い求めになってませんか?”来た来た~!!どれどれ?どの席?おいくら?う~ん、ちょいと高いなぁ~まだ30分ありますのでもう少し他のチケットをあたってみます~!とちょいと渋ってみる。それを見ていた他のお客さんが私のチケット一枚余ってるんだけど安くするからいかが?一枚かぁ~残念、私達は二人なのです。う~それからもうちょい待つふりをする。そうすると先ほどのおじさんが”じゃぁ~おいくらなら買います?”と聞いてきた。よしよし、いい具合だ。こっちのペースだ。何故かこういう交渉は私の役だ。チケットに書いてある値段の半分近くまで値段を下げていってみる。おじさんのご機嫌を崩さないように上下10ユーロの余裕をもって。よしのった!じゃあお二人でその値段で!ありがとう!こちらこそありがとうございました~!決まり。このやり取り、ここに立って5分以内で終了!後は楽しくオペラを観るのみ!
このオペラやっぱり好きだわ。曲がいいわ。とっても音楽的で叙情的で。そして何より今回の歌い手、皆さんのレベルがかなりよかった。特に司教ザッカ-リア役の彼がとっても音楽的でそして声が音楽に幅を持たせてくれ素敵だった。そしてもう一人アビガイッレ役もなかなかよかったのではないだろうか?
舞台もすごく凝っていて見ていて退屈する暇などどこにもない。毎年ここのオペラを見に来ているのだが私が知っている中で今回のが一番よかったのではないだろうか。何より歌い手、全員のレベルと完成度が今回はかなりのもので素晴らしかった。