今までラッキョという物が大嫌いだった。そうカレーの時に出てくるあのラッキョ。なんでみんなこんな臭いもの、そして食べてみると歯がきしみそうな食べ物が大好きなのかわからなかった。だから私はひたすらカレーの海に浮かぶ小さなご飯の小島、それだけをひたすら好んで食べた。
それがあら不思議。先週お友達のお宅でカレーのお供に出てきたラッキョがあまりにもプリプリとした大きな粒で美味しそうだったのでちょいとつまんで食べてみたらこれがおいしいではないか?今だにこれを食べるとなんだか歯がきしむような感じはするもののこりゃ、ビ-ルのお供に最適だわ!なんて発見してしまった。(決してカレーのお供じゃなく・・・)
そんな私は雨が降ってちょいと気温が下がった昨日、冷蔵庫の掃除の為、そして作り置きができて便利な為、カレーを作ることにした。そういや、冷蔵庫に何十年前とは言わんがかなり冷蔵庫の中で長いこと眠っているラッキョのことを思い出した。このラッキョ、姉とウィーンで二人で住んでいた間、ラッキョが大好きな姉の為に母が持たせてくれたもの。もちろん私は大嫌いなので姉が帰った後も封を開けることなく今まで捨てられずに残っていたものだ。味が変っていたら捨てよう。友達の家で食べたラッキョが特別でやっぱりラッキョが嫌いだったらすぐ捨てようなんて思い封を開けた。封には賞味期限2001年1月。という素晴らしい年月が刻んであった。
そしてこわごわ食卓に並べてみると、絶対食べないと思ったクリ子がいきなりコレ何?と言いながら一つつまんで食べだした。あ~これクリ子の好きな味と違うで。きっと苦手で吐き出すわぁ~って言おうと思ったが遅し、ラッキョはクリ子の口の中へ。そしてクリ子の一言目、”これいけるで!これ何?”だった。そう言われてしまうと賞味期限のことなど言えなくなり私も一緒になって味見をしてみるがいや、これいけるではないか!!
何ひとつ味も見かけもかわっておらず(ってらっきょを食べたことなどほとんどないのだが)それどころからっきょがおいしいとまで思えたこのラッキョ。何故か今日は一日お腹を壊しているのはほっといて(クリ子のお腹は今日も健全)賞味期限が6年も過ぎたものを火をも通さずそのまま食べてみようと思う自分にもびっくりだが、賞味期限が6年も過ぎたものでも食べられるのだと発見したのだった。日本は安全一番で賞味期限が余裕を持って短めになっているというのはよく聞くが昨日のこの経験により、これから冷蔵庫に眠っているふる~い物をこの夏の間に食べつぶしていこうと思ったのである。ちょっとしたチャレンジャー気分もなかなか楽しい。さてはてオーストリアの賞味期限はどこまで信用性があるか?試しどころである。