ザルツカンマーグートの一つグムンデンに程近いところにAlmseeという湖がある。村を越え川沿いを走り、そこにあるのは一軒のレストランだけ。後は家もなければ何もない。そんなところにAlmseeはある。こんなところだから観光客なんて一人としていない。皆、地元の人ばかりだ。
あ~なんだか気持ちよさそうだなぁ・・私もこのベンチで休みたいなぁ・・・
だけどクリ子の見つめる一点はこの先の山だ。確かに綺麗だね。だけどあの谷間まで歩くの??大丈夫??私、何回も言ってるけれど病み上がりな上に今日は7cmヒール履いてるのですが・・・
クリ子はまた何か見つけたらしい。あ!蟻の巣や!!なぁ~Oyumiche~n~, アリの世界ってどんなんなんやろう。この巣の中には何万という蟻が住んでんねんなぁ・・アリさんってちゃんと一人一つずつベット与えてもらえるんやろうかぁ~?蟻の長にここに僕の家建てますって許可とか得らなあかんにゃろうか~?お金の代わりに食料でも献上するんやろうかぁ~?なぁ~なぁ~Oyumichenどう思う??そんなん知らん!アリに聞いてんかぁ~。
あ!だんだん近づいてきた~それにしてもここ変な道ばっかりやなぁ・・歩きにくいったりゃありゃしない。ここって水が引いた後の川の跡ちゃうん。私ら、木が生えてる地面よりずっと下の方歩いてるで。ハロ~地面さんよ~って見上げなあかんもん。なんか変なところ!
クリ子~こんな崖崩れか雪崩かなんか知らんけれど岩がゴロゴロしてるところもう歩けへん・・もう足がガクガクやぁ・・ヒールの部分が岩の間に挟まってこっちにグネ、あっちにグネ、もう足が痛い。それなのにまた一歩、また一歩と前に足を踏み出さなくてはいけない。足の裏が岩にあたるだけで痛い。あ~体重が軽かったらもうちょっとマシなんやろうかぁ~?
もう我慢できへん。ちょっと休憩させて~!!靴下を脱げばそこには水ぶくれの嵐。見てはいけないを見たようだ。余計に痛く感じるよ・・・早く湖に戻って足でも冷やそう!って帰りは何キロ?あと4キロ?!ぎょっへぇ~ 先はまだまだ長い・・・