仙洞御所と桂離宮

日本に行くのが今回で3回目だったクリ子。3回目ともなると京都の有名どころはほとんど見て回ってしまった。どうするかねぇ・・・いっぱい日本のいい所は見せたいんだけど、どこがいいかねぇ??う~ん・・・あ!前から一度行ってみたかったあそこにいこう~!!こんな機会がなきゃ行かないもんね。ってな訳で私達は早速京都御所の宮内庁案内所?に行った。だってここを拝観するにはあらかじめハガキで申し込むか直接そこに行って予約をいれなくてはいけないのだ。そう・・・めんどくさい作業なのだ。その作業に付き合ってくれた母とクサクサよ、ありがとう!!

IMG_2972.jpg予約も完了!!さぁ・・その日を楽しみにしておこうではないか??

IMG_2945.jpgまず先に行ったのが京都御所内にある仙洞御所。仙洞御所とは即位を退かれた天皇の御所で1630年に後水尾上皇の御所として建てたれたのが始まり。

IMG_2962.jpgいやはや御所自体は大火災で焼失してしまってないのだが庭はすばらしい。ちょいと皆さんご覧あれ!

IMG_2959.jpgこのさるすべりの立派なこと。御所の庭に植えてあるすべての木々が完璧な形をしている。

IMG_2948.jpgこんなところにかわいらしい実が・・・

IMG_2967.jpgさぁ・・皆さんこの石を見てどう思われる??話によるとこの石一つに対し、米一升で交換したのだからビックリだ。一体どれだけの米がこの石畳の為に必要とされたのだろう・・・

IMG_2970.jpgこの小さく見える滝は水をくみ上げているのではなく、滝の為に御所を掘り下げて落差を作ったらしい。その落差180センチ。

IMG_2976.jpgいやはやここはお金と労力を惜しまなくしてできた贅沢な庭だ。

さぁ・・日を改めて今度は桂離宮へと行こう!!

IMG_3002.jpg桂離宮とは17世紀はじめから中頃までに二人の親王によって造られた日本庭園の中でも最高の名園と言われているところである。

IMG_3003.jpgこの庭は何処から見ても庭が自分が見ている場所が庭の正面に見えるようなつくりになっている。

IMG_3013.jpgここはお茶室になっていたと思うのだが、17世紀のものにしてはかなりハイカラなセンスだ。このお茶室を造った人のアイデアが斬新で大胆なのには参った。遊び心があってこれは一つの芸術だ。

IMG_3020.jpgそこから続く小道。夜にお月見をしながらお茶を立て、その後、月明かりでこの小道を散歩し夜の静けさの中、池に映った満月を一人でぽつりと眺め、考え事ができたらなんて素敵なんだろう・・なんて少しロマンチックなことを考えたのは私だけだろうか??

仙洞御所と桂離宮に共通していえることは、お金と時間にケチをつけず贅沢に隅から隅まで手を抜くことなく庭を設計したその人の造りたいように作らせた贅沢な庭だということだ。石は自然の石と人間の手によって意図的に形づくられた石が意図的に並べられ、茶室などにおける木材においてはそのまま木の枝を使ったりして自然のもつ芸術をそのまま表現しているように思えた。どちらの庭園にしろ、妥協のない考えて考え抜かれた庭のように私には見えた。

段々時代が進むにつれて天皇という必要性が問われるようになってきたが、天皇がいてこその日本の芸術だと思う。こんなにお金と時間をかけて物を作れたのは天皇という地位と存在があったからこそだ。いろんな意見があるだろうが私は芸術をするものとして、天皇のお陰でこのような素晴らしい庭園が造られ、そして今現在もこのようなすばらしい形で残っていることを嬉しく思うし、感謝する。

IMG_3057.jpgさぁ~桂離宮を見た後、本当は家に帰るつもりだったのが、えらい遠いところまで足を運ぶこととなった。それはまた後日・・・

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