滋賀県の高島に日本の滝100選の一つに選ばれている滝がある。今回、私達が日本滞在している間に訪れた滝の一つ、八ツ淵の滝である。
ガリバー青少年旅行村で車を止め、そこから約片道1時間半のコースに挑む。私達がオーストリアで登っている山から比べれば大したことはないので、そんなにビビってはいないのだが、何せそこら中に初心者の方はこのコースの山登りを止めてください!との案内が出ている。私達は初心者ではないが、そんなに滝までの道のりが大変なのか?と少し恐ろしくなってくる。
だけどそれはこのコースを15分ぐらい行ったところで納得する。この道中はどこをとっても全然しんどくないのよ。息切れすることもないし、もうイヤ~!って思うことも一度としてない。何故、初心者の方は遠慮願います!っていう案内が出てるかって言えば、それはこの道のりが結構、危険だからだ。
このコース、8つの滝が見られることからこの名前がついている。ってことは道中、絶えず水辺リを歩いているのだ。そこから想像できるのは、岩が湿っていて結構滑ることだ。ちょっとしたところでツルンツルンと足が滑る。気をつけていても足が自然と水の方へと取られてしまう。
その上、この急斜面。鎖がつけられているそれだけを頼りにこの岩を登っていくのだ。
例えば、急斜面でなくても”え?こんなところ歩くんですか?”ってな道を。この写真の右下に見えている鎖はここがアナタの歩くところですよ!ってな道しるべなのだ。だけどこれ道って言えます?足をちゃんと一歩、一歩置いて歩くこともできなければ、水しぶきで濡れた岩が滑る、滑る。用心、用心!
京都の暑さにうんざりしていたクリ子がここに来ていきいき。次はどんなところを登っていくのだ?と心を弾ませているのが彼の表情から覗える。Oyumiche~n, はよさきに進もうさ~!それについていくおなご。自分でええ相棒やな~と認めてやりたくなる。(この鎖がはられているところが私達が登っていくところ)
連日の彼との大自然との触れ合いに日焼けを気にする乙女?これ以上でっかいおでこが黒光りしないようにバンダナを巻いてその上に翼のながい麦わら帽子をかぶって頑張る私・・・この後の肌対策が大変?!
やっと一つ登り終えたと思ったら今度もまたこんな傾斜ですかぁ~。ハイ頑張ります。こんなことで弱音を吐くおなごじゃありません。ひそかにこんなところでクリ子~こんなところ登れへん。コワイ・・・って女の子らしい弱音を一言でも吐いたらかわいい子なんだろうが、登れちゃうんだなぁ~これがスルスルと。私が怖いのはここで命を落とされた方々の魂さ。綺麗な滝も私にとってはジッとは見ていられない、なんか怖さがあるのよね。
帰りの道を失わないように一つ、一つ道しるべをちゃんと確かめながら次の滝へと進んでいく。私達がここを訪ねたのが平日ということもあり、道中出会った人はたったの1組。
とっても静かな上に滝からのマイナスイオンで真夏の日本の世界から腑と離れることができるこの滝。
興味のある方は是非、このお盆休みに行って見てください。ちゃんとした靴と日常からそれなりに運動をされている方ならすんなりと登れると思います。ただ大雨の後や夕立で水かさが増える危険性がある時は避けられた方がいいかと思います。