先ほど仕事でインターネットでちょっと調べ物の用事があって探しているとどこからかホロヴィッツのライブの映像を収録したフィルムを見つけた。彼の演奏の映像はDVDなどで世に出回っているが私が映像でホロヴィッツの演奏を見たのは初めて。
見ているうち、聴いているうちに、もちろんフィルムなので聴くに当たってあまり質はよくないが彼の演奏にのめり込んでしまいあらとあらゆる彼の演奏のフィルムを聴いた。荒いところもあるが、でもやっぱり彼の音楽は私の心に色々なことを訴えかけてくる。彼の中に流れる音楽、そしてそれを聴いている者の中にも彼の音楽、フレーズが途切れることなくず~とつながって聴こえてくる。そして私に問いかける。音楽のあり方、解釈の仕方、そして自分自身の音楽に対するあり方。言葉にはうまく現せないが私の今の気持ちは色んな感情がこみ上げていっぱいだ。
ここの音はこういう音がほしい。ここはこう曲を持っていきたい。そしてその間にも彼の持つ独特の音楽の理解、個性、才能にハっとさされ、自分の持つ音楽へ対する向上心を刺激する。
彼の演奏を聴いて見て、もう一度正面から時間をかけて一つの曲に取り組んで自分の音楽を作りたいと思った一瞬だった。
彼の演奏は色々なものを私の心に訴えかけ、考えさされ、また自分の音楽に正面から向かわせてくれた。まだ興奮していて言葉にするのは難しく、いい表現の仕方が見つからないが私は今、心と頭を金槌でガチンと叩かれたように放心状態だ。