今週末から日本に一週間出張になったトーマス。彼にとって初めての日本。期待と不安の中、彼はこの最近、日本についての本を買って日本の勉強をしている。だけどその本の中に書かれてる内容が結構面白い。たとえば誰かと挨拶をする時、ある程度の距離を保たなくてはいけない。その距離というのはお辞儀をした時に頭がぶつからない程度の間隔をあけなくてはいけないというもの。いや~そういう発想なのね。お互いがお辞儀した時に頭がぶつからない距離ねぇ・・・そんなこと考えながら人と挨拶なんかしたことないや!
他にはヨーロッパ人には考えられないだろうが、日本にはおトイレに入った時、おトイレ用のスリッパがある。たとえば日本のこのスリッパについて知らないヨーロッパ人はここで靴を履き替えなくてはいけないという発想がわかないらしい。その本にはトイレに入ったらトイレ用のスリッパを必ず履くこと。そして出てきた時、ついついそのままトイレを出てしまいそうになるがトイレのスリッパは必ずトイレで脱いでくること。それでないと失礼にあたる・・などなど。そうそうその気持ちわかる。ついついトイレ用のスリッパで外に出てきちゃうのよねぇ・・・
そう考えると可愛そうになってくるトーマス。オーストリア人の中でもちょいと保守的な彼にとっては日本はかなり異国の地だろう。その上ベジタリアンな彼。きっと折角日本にきたのだからと仕事先の人はお刺身やら新鮮なお魚を食べさせてあげたいと思われるだろう・・だけど彼はお魚もお肉も食べられない。彼はそれをどうやって相手に失礼に当たらないように説明するかを大変心配している。さすが完璧主義者の彼。日本人に失礼に当たらないようにすべてを準備しておきたいらしい。よっしゃ、ここに日本人の私がいるではないか!なんでも私にお聞き!!ってな訳で急にクリ子がトーマスを家に呼んで日本講座を開こうと言い出した。
いいわよ、いいわよ。日本社会に貢献してくれるのなら私なんでもしますわよ!ってな訳で明日は私のフィットネスが終わったらそのままクリ子とトーマス、3人で家に一緒に帰りチーズホンデュをしながら日本講座をすることになったのです。さてさて私はちゃんと彼の質問に答えられるのだろうか?私もかなり中途半端な日本人になってきてるのでちょいと不安だ。だけどここは日本とオーストリアの橋渡し頑張らなくては!
おまけ・・・この最近、絵手紙を習い始めた母。今日、母から絵手紙が私達に届いた。いつもクリ子がお風呂から眺めていた白玉椿が咲いたそうな。まだまだ上手とは言えない母の絵手紙。だけど母の温かみのある絵に母の心を感じる。