心に訴えかけるもの

先ほど仕事でインターネットでちょっと調べ物の用事があって探しているとどこからかホロヴィッツのライブの映像を収録したフィルムを見つけた。彼の演奏の映像はDVDなどで世に出回っているが私が映像でホロヴィッツの演奏を見たのは初めて。

PICT0193.jpg見ているうち、聴いているうちに、もちろんフィルムなので聴くに当たってあまり質はよくないが彼の演奏にのめり込んでしまいあらとあらゆる彼の演奏のフィルムを聴いた。荒いところもあるが、でもやっぱり彼の音楽は私の心に色々なことを訴えかけてくる。彼の中に流れる音楽、そしてそれを聴いている者の中にも彼の音楽、フレーズが途切れることなくず~とつながって聴こえてくる。そして私に問いかける。音楽のあり方、解釈の仕方、そして自分自身の音楽に対するあり方。言葉にはうまく現せないが私の今の気持ちは色んな感情がこみ上げていっぱいだ。

PICT0181.jpgここの音はこういう音がほしい。ここはこう曲を持っていきたい。そしてその間にも彼の持つ独特の音楽の理解、個性、才能にハっとさされ、自分の持つ音楽へ対する向上心を刺激する。

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彼の演奏を聴いて見て、もう一度正面から時間をかけて一つの曲に取り組んで自分の音楽を作りたいと思った一瞬だった。

彼の演奏は色々なものを私の心に訴えかけ、考えさされ、また自分の音楽に正面から向かわせてくれた。まだ興奮していて言葉にするのは難しく、いい表現の仕方が見つからないが私は今、心と頭を金槌でガチンと叩かれたように放心状態だ。

マス料理

IMG_5258_01.jpgお~やっと村が見えてきた。お腹がすいた~、すいた~。疲れた足を引きずりながらおいしいレストランはないかと探す二人。もう私の頭の中はご飯のことしかない。

まずはビールで乾杯~!!よく頑張ったねぇ~。体を動かした後のビールは美味しい!!と言ってもクリ子は車の運転がある為リンゴジュースなのだが。ごめんよ、クリ子~。

IMG_5260_01.jpg山の頂上から見えていたあの美しいエメラルド色した湖、そこに流れてくる川で採れた川魚を頂くことにした。って言っても日本みたいに鮎とかがあるわけじゃないんだけど。この国で取れる川魚の代表、鱒!!私はこんがりと焼いた鱒にニンニクソースがけ。さすが採りたての地元魚は身が柔らかく、そして臭みもなくとってもおいしかった。

IMG_5264.jpgそしてクリ子は鱒の燻製。それに西洋わさびのクリームソースで頂く。これも自家製らしく、塩加減が絶妙でとってもおいしかった。何より白ワインが進む一品。そして一番おいしかったのが太陽の恵みをいっぱいにうけたその土地の生野菜達。甘味があってワシワシといっぱい食べられた。

やっぱり田舎の方に行くとそこの郷土料理や新鮮な食材を口にすることができ、とっても幸せな気分になれる。こんな時に一番幸せを感じるなんてやっぱり私は食いしん坊なのか?

Gemeindealpe

IMG_5214_01.jpg美しい景色と引き換えにかなりの筋肉痛を頂いてしまったこのワタクシ。朝起きたらえ?お尻からつま先までギブスで固められたかのように痛くてロボットのような変な歩き方をしていた。う~ん、歳か?今まではハイキングの次の日に筋肉痛になることなどほとんどなかったのに・・・

IMG_5215_01.jpgだけどいいのさ。お陰で元気いっぱいもらってきたから。これは頂上から見たお向かいの山。今いる山もこの山と同じぐらいの高さがあるから・・・エ?今からあの山のてっぺんから下までこの足で降りるんですか?!結構な距離ありそうなんですが・・そういや二回もリフト乗り換えてここまで来たっけ?

IMG_5231_01.jpgさぁ~グダグダ言ってないでそろそろ降り出そう。何せ私達が今さっき乗ってきたリフトはもう本日の営業終わっちゃって止まってしまったし・・もう歩く手段しかないのよね。ってここ今標高2000メートル近くだよね?

IMG_5234_01.jpgここを降りていけばいいのね?!う~ん、またしても私達以外にこの道を降りている人などいない。っていうかもうみんな下にリフトで降りてしまったようだ。静かで自然を一人占めできていいんだけど私達だけっていうのもちょっぴり不安だなぁ~。

IMG_5235_01.jpgクリ子~思ったよりこの道大変やん。何より尖った石やゴツゴツした石だらけで歩きにくったらありゃしない。足が石の上にのっかるとズリ~ズリ~と滑ってしまう。ここは踏ん張っておりなきゃ!!

IMG_5236_01.jpgなにせ私の靴はこれだから?ってなめてる?そうサンダルできちゃったのだ。だってクリ子がこの靴でも大丈夫っていったから?いや、いやどんな格好でもどこでも行ってしまう自分に自信があったから?でもこの歩きにくい道を見てこんなサンダルを履いてきてしまった自分にちょいと後悔してしまった。だけど大丈夫さ。降りれるさ!ってこの写真じゃ道が平らに見えてしまうところが悔しい。本当はもっと急で石コロがいっぱいで歩きにくいところなのだ。

IMG_5242.jpgキミ達歩くのが遅いよ!よそ者はとっととどっかに行け~!と言わんばかりに牛達に鼻でブフンブフンと追い払われる。そして私達がその道から見えなくなるまでずっと私達を睨みつけている。だけど、牛さんよ~私達、この道を行かないと家に帰れないのよ~。

IMG_5245.jpgこの山にはいろんな珍しい花がいっぱい咲いていた。その花たちの周りに飛ぶ蝶々。そしてそれを写真に収めたいクリ子。蝶々を見つけては、”蝶々、蝶々、菜の葉にとまれ~菜の葉にあいたら・・・”と日本語で歌い続けながらシャッターチャンスを狙うクリ子。クリ子~、気持ちはわかる。だけどその唄、ちょいと間違ってるよ。異様に”止まれ~”が多いんだけど、それでいいの?

IMG_5248_01.jpgさぁ~クリさん、時計も夜の7時を回っちゃってるし、急いで降りようかぁ~。

夏場は9時過ぎまで外が明るいオーストリア。日が長い分、ゆっくりとハイキングできるのも魅力の一つ。