Oyumichen

今日は朝から寒いぞ！と思っていたら昼過ぎから雪が降りだした。そしてまだ降り続いている雪。寒いよ！滑るよ！でも雪嫌いじゃないよ！どちらかというと好きだよ！だから降り続いて・・・と思う半分、明日仕事に行くの大変そうだな！なんて思っている私。

まるでホワイトクリスマスのように木々には真っ白な雪がお化粧をしている。

雪の為、仕事から家に帰るのが大変になった私はクリ子に電話をして迎えにきてもらった。だけどこれがなかなか大変。何せ道は渋滞。そして外は吹雪いている。なかなかクリ子、迎えに来てくれないなぁ～そういや、クリ子の車って冬用のタイヤに換えてたっけ？？やぱいかも、山道。

やっとたどり着いたクリ子はいつもの倍も時間がかかったそうな。そして二人でおっちらよっちらとゆっくり車を走らせて帰ったのだが、まだまだ街のほとんどの人がスタットレスタイヤに換えていなかった。いろんなところでズリッ！こっちでもズリッ！私達もその一人。オイオイ、そんな坂道で急に車を止めるな！さっさと前に進んでおくれ。坂道を上がりきれない車がこっちに向かってずり落ちてくるではないか！クリ子、もっと車間距離空けて～！！ぶつかる～！！その後、その車は坂道を上がりきれずこの通り、二人の男性に車を押してもらってやっとこさまた坂道を登っていった。

ってうちらの車もやばいかも・・・なんて思ったがズリズリすべりながらも一応家にたどり着けた。週末までこのお天気が続くらしいウィーン。明日起きたらどれぐらいまで雪が積もっているかな？！ちょっと楽しみ？！

クリ子～運転ご苦労であった。そして迎えにきてくれてありがとう～！！

先日、私が朝、台所で用事をしていると何か思い出したように玄関の方に行ったクリ子。そしてほらほら～見て～！！何持ってると思う～？？そういや僕達にプレゼント持って帰ってきててん！！札束をピラピラと扇子のようにして嬉しそうに見せるではないか？！これどうしたん？そういや、この前会社から配給があってん。あの言ってたやつ？！やっともらえたん～！！よかった～！！だけどところでなんで生の現金で持って帰ってきてるん？普通現金振込みで口座に振り込まれるんと違うん？なんでかは僕知ら～ん！

だけどなんかすごいオブジェじゃない？？嬉しそうにそのお金を棚に置いてみたり透かしてみたりしてるクリ子。だけどクリさんよ～あんたお金貰ったことも忘れてずっとコートのポケットに入れてたんやろ？！貰ったこと忘れて今更喜んでるん？

やけどクリ子～朝からそんなお金ピラピラしんといて～どこの誰に見られてるかもわからんやん。またOyumichenわぁ～大丈夫やって～！！いや、わからんで！望遠鏡で誰かうちらの家のこと見てるかも知れんやん。だから仕事行く前に銀行に行ってきて！もう～後一日ぐらいこの家に飾っといてもいいやん。どこに飾るねん、そんなお金。第一今日私、家でレッスンの仕事やのに、そんなんリビング飾られたら困るわぁ～。知らんで～一枚どっか行ってても。だから銀行にさっさと持って行ってきて～！！うちらこれ一枚でも消えたら困るねんからな。うちらあらま～お札、一枚が消えましてよ～！オ～ホホホなんて言える身分じゃないねんで。わかってる？クリ子～！！

なんだかこんなやり取りをして思ったこと。なんて家庭を持つ若い？夫婦はこんなに苦しいんだろう～！両親に食べさせてもらっていた頃は、外に食べに行っても一皿の値段なんて見ずに好きな物を好きなだけ食べさせてもらっていたのに、今や外に食べにいくとメニューと同時に値段までにも目がいってしまい、色々と考えてしまう。そういや外でたらふく～もうお腹パンパン、色んな料理たらふく食べましたゼ！って言うぐらい食べたのっていつだろう・・・

それも色んなお料理少しずつ・・みたいな。こっちで一つの料理ボ～ン、味に飽きましたゼ！その上、量多すぎますゼ！ってことはあっても。

極めつけ、昨日の晩仕事が比較的早く終わったのでクリ子の大好物の鳥と豚、2種類のから揚げにお野菜たっぷりの中華炒めなどを作ったのだが食べた早々に、僕今度日本いったらどんなお食事との出会いがあるやろう～？Oyumichenのお母さんのお料理は絶品やもんなぁ～。色んなものが出てくるもんなぁ～。あのお母さんのことやから今度僕らが日本に行ったら僕に僕のまだ知らん料理いっぱいお披露目してくれはるえ！

そうかい、そうかい、うちの母に比べると愛情も時間も素材も何もかも劣ってるわい。私の料理を食べた早々それを言うな！みじめるなるから言うな！！あ～でも私もおいしいご飯が食べた～い！誰かたらふく私達に美味しいご飯を食べさせておくれ～！ってまだ病み上がりだけど・・ 所詮、惨めな私達であった・・・

オーストリアで生活していてこっちのパートナーを持つ者として、いつも気になることがある。あまり日本という国の実態や文化を知らないオーストリア人。ここで日本人から聞く、日本という知識がいつの間にか聞く人からするとそれが日本のイメージになってしまう。だから私はすごく気を遣う。クリ子の仕事関係の人などに日本という国がどういうものか聞かれたらその時、どうこたえるべきなのか？相手は私の思う日本というものを率直な意見として聞きたいのだろう・・だけど私達、ウィーンに長く住むものは意見も物の考え方もどこかかたよってしまう。だから冷静な答えがでない。私の答え一つで日本に対するイメージがまた一つ出来上がるとしたらそれは重要なことなので私も自分の出せる限りの力を出す。

またそれは反対にクリ子の仕事が日本企業相手なら、これはまた話が別。接待を受けると口下手なクリ子に代わり、私が彼の仕事をホローにしなくてはいけない。日本企業からの接待。どうか奥様もご一緒に！この言葉が曲者だ。一流のホテルに泊まれて、美味しい一流の料理をご馳走になり傍から見るといい生活に見えるが、実際はしんどい。クリ子という仕事をする旦那を立て、でも彼が持っていない分を私が補う。それもでしゃばってはいけないが話しをとぎらしてはならない。クリ子達の会社とうまいこと話がまとまるように夜の会食でも話を弾ませる。相手はだんだん場が弾むと英語じゃなく日本語で会話がしたくなる。それはそうだ。日本人なんだもん。そうなってくると私に目は向けられる。クリ子に仕事で必要なことは抑えておきながら私に日本語で”久しぶりに日本に帰ってこられて日本をどのように思われますか？日本は今後どのように成長していくと思われますか？”と私よりふた周りぐらい違う社長さんから聞かれても・・でもここは正直に私の意見を述べるべきなのである。ここで逃げてはいけない。いっぱいかき集めた情報と私の思う観点から日本のこれからの発展に必要なこと、そして足りないことなどを述べる。そして大抵くるのが次にオーストリアの経済や社会保障についてだ。ぎょへぇ～私そんなことまで知りませんぜ！折角の一流の割烹料理をご招待いただいてもこれじゃ喉をたおらない。私はあくまでも脇役と心得ながらも求められる答えに答えなくてはいけない・・・・しんどい。だけどクリ子と彼らの会社が大きくなっていく為に。

決してこれはしんどいことだけではない。色んなことを吸収できる社会を勉強できる私にとってもすごく為になる会だ。だからこそ私も頑張るのである。そしてまもなくまたそのような機会がやってくる。是非とも奥さん共々・・・さぁ～日本の経済新聞を読みあさるのだ！そしてオーストリアのニュースを細かくチェックするのだ！

これからしばらくは社会情勢に敏感になる私なのであった・・・・