お正月

2008年も相変わらず不良娘?な誰かさん。ただいま日にちがかわって金曜日の朝、1時。こんな遅くに帰ってくる奴は誰だ!だって今日は仕事の後、ご招待があって個展のオープニングの式典に招待されたんだもん。なんて言い訳か?クリ子には昨日の晩作っておいたカレーで晩御飯はごまかす。

IMG_6578.jpgなわけで年が変っても人間はそう簡単に変れない、そんなことを思う私なのであります。そんな私のことなどほっといてさてはて2008年もめでたく明けました。

IMG_6535.jpgお母さん、クリ子と3人で頑張ったお節もやっと出番がきたというものである。

IMG_6536.jpgお節は作っている過程でツマミ食いするのが一番美味しいと思うのは私だけだろうか?お節の由来はもともとお正月には火を炊いてはならないと風習から、物持ちのするものをお重につめたことから始まりらしい。

IMG_6534.jpgクリ子の必殺技。このニンジン、実はクリ子の作である。クリ子曰く、一つの花を作るのに35面カットをしなくてはいけないらしい。いかにもクリ子らしい表現である。

IMG_6532.jpgOyumiche~n, お重の中には1段目、二段目、3段目って入れるものが決まってるねん。だからそれにできるだけそって入れてや。何を隠そう、一昨年、昨年と実は私がお重を詰めた。それもお母さんに文句を言われながら。あ~あかん、一つの段には種類を奇数の分しか入れられへんの。え?ってことは3か5か7・・・わかった。それを聴き、一人で5に決めた私は黙々とお重に色々なお料理を詰めていく。あ~そんなゆるゆるにつめてたら全部入らへんようになる。7種類いれられへんの??いやや・・・そんな窮屈な入れ方・・お料理がおいしく見えへんやん。

IMG_6615.jpgってな訳で入らなかったものは私のわがままで違うお皿などに入れて出される。

IMG_6613.jpgう~ん、なかなか私の盛り方も捨てたものじゃないではないかぁ・・なんて自画自賛してるのは私だけか?

IMG_6540.jpgそしてお節には御とそでしょう・・・ってこれを私は一番喜んでたりして??いえいえそんな訳ではありません。

IMG_6541.jpgいやありえるかも・・・・いやいやそんなことはありません。私の一番好きなお正月料理は・・・

IMG_6542.jpgそれはお雑煮。我が家では元日が白味噌のお雑煮。二日目が鶏のおすまし風雑煮。そして三日目がかまぼことほうれん草のおすまし風お雑煮と決まっている。

さぁ~また新しい一年がやってきました。さてはて今年一年はどうなることやら??

ウィーン風な大晦日

毎年、実家の大晦日は大忙しだ。大掃除にお節作り。除夜の鐘がなる頃になってもお節作りが終わっていず、いつもよなよな母が疲れを見せながらお節を作っているのを見てきた。

IMG_6515.jpg今年こそはちょっとゆったりとウィーン人が大晦日を過ごすように大晦日の晩という時間を楽しもうよ!ということになり、私達の進行のもと大晦日の晩を実家で過ごした。

その為にクリ子までも動因し、その日の午前中からお節作りに励んだ。晩の楽しいひと時を母にも楽しんでもらう為に。そしてある程度お節の目処がたったところで家族のみんなにはお正月を綺麗な姿で向かえてもらう為にお風呂にも入ってもらい、くつろいでもらう。そしてその間に私達はせっせ?とディナーの用意をする。

IMG_6511.jpgってったって、ウィーンから持って帰ってきたチーズでチーズホンデュをするだけなんだけど。私達も食事の前にお風呂に入らせてもらっている為、時差ボケもあり食事の支度をする前にちょいと寝てしまい、ちょっと手順が狂ってしまったのはご愛嬌として、大晦日のディナーが始まった。

IMG_6512.jpg母に作ってもらったタイのカルパッチョ、そしてウィーンから持って帰ってきた生ハムにメインのチーズホンデュ、そしてサラダ。そしてそのお相手にはまずはこれまたウィーンから持ち帰った白ワインから・・・まずはお食事に合わせて軽めのオーストリアワイン。これは去年の夏産のまた若いワイン。前菜などにはこれらの主張の少ない軽めのワインがよく合う。そしてちょいと食事が落ち着いたところで香りのある個性を持つワインを頂く。

そうやって食事を楽しんだ後は、除夜の鐘と共に頑張ってもらわなくてはいけない父と母に少し休んでもらっている間に食事の片付けをする。そしてお腹が重いみんなにはまずこれで楽しんでもらおう。その名はBleigießen(ブライギーセン)。オーストリアでは大晦日の晩にこれでよく来年を占う。

IMG_6514.jpg遊び方はこうだ。まずこの中から好きな形のものを選ぶ。

IMG_6516.jpgそしてそれを火にかけて完全に溶かし、溶けきったら、水の中にその溶液を落とす。

IMG_6518.jpg水の冷たさでその溶液が固まり、その固まった形で来年を占うのだ。

IMG_6519.jpgさぁ・・一発目は我が家の大黒柱、お父さん。あら、ちょっと慎重になりすぎましてよ!まるでこれじゃ鹿のフンではございませぬか!

IMG_6522.jpgさてさてこれは何に見えますかねぇ~

この遊びなかなか面白い。溶液を水に落とす速度、距離間、温度によって全然形が変わるのである。そしてだいたいこんな時はポジディフに考えるオーストリア人は出来上がった形を見て、各々好きなように想像し来年の抱負につながるようにみんな素敵なアドバイスをしてくれる。

本当は一人一回ずつなのだがみんな自分の作った形に納得いかないのか第2ラウンドが始まった。あっちゃ~気づいたら除夜の鐘つき終わってるよ。

一通り、ブライギーセンで遊んだ後はみんなで新年を祝ってシャンパンで乾杯をし、その後はウィンナーワルツを踊って年越しを楽しむ。”お嬢さん、私と踊ってくださいますでしょうか?”なんてね!

その後も本当は私達は飲んで踊って新年が明けたことを楽しみたかったのだが、ゲストの父、母、姉がソファーで眠り始めてしまったのでその日はお開きとなった。

だけどお節に追われない、時間にゆとりをもったこんな大晦日の晩もたまにはいいんじゃない?

ロニーの操縦する飛行機で・・

今回の日本帰国。ロニーあっての私達である。クリスマス明けの飛行機は混んでいる上、値段がベラボーに高い。お正月料金といったところだろうか?正規の値段でもし私達日本に帰っていたら今頃、帰国ビンボーになっているはずだ。それがどっこい。ロニーの操縦する飛行機で飛ばしてもらうとなんとお一人様、往復100ユーロ以下だった。こんなお得なことはないぜ!

IMG_6447.jpgあまりはっきりはわからないのだが一応クルーのお手伝いという名で飛ばさせてもらう為、離陸、着陸の際はコックピットでパイロットさんの横にがっちりとパラシュートでも飛ぶのかというようなぐらいのベルトで体をグルグル巻きに固定されて一緒に飛ぶ。

胴回りだけでなく、両肩にもそして股の間にもベルトが渡されてガチガチにされたと思ったら、急に説明が始まる。Oyumichen、もし何かあった時は僕と一緒の行動をとるねんで!救命チョッキはここ。酸素マスクはここを押して、こう外してこうやって使うねん。顔を覆い被さるぐらい膨れ上がるけどパニックになったらあかんで。それから逃げる時はこのフロントガラスの横の窓から脱出するからな。え?!窓割るん?違う・・それ横に引けるようになってるねん。だからそこからハシゴを出すからその窓から出るねんで。全部僕の真似したらいいからな。わかった?!

IMG_6450.jpgロニーそれって何かがあった時の為に一応、説明してくれてるだけやんなぁ~。そんな最悪の事態起こらんやんなぁ~?大丈夫、大丈夫。決まりで説明してるだけやから。安心して・・・

さぁ~いよいよ出発。無線機も耳につけさせてもらって管制塔とのやり取りなども聴かせてもらう。もうちょっと待機してください。今、空から飛行機が降りてきますので・・・長距離飛行の場合は1機に対して3人のパイロットが常備されている。その三人が揃って他社の飛行機の降りてくる飛行をチェックしている。速度がどうやら、あれはちょっと地上についてからも走りすぎやで。きっと罰金とられるわぁ~。などみんなめいめいに言っている。

IMG_6455.jpgさぁ~いよいよ私達の飛行機の離陸である。飛行機をゆっくり走らせ、滑走路に行く。コックピットからみる滑走路はなんて綺麗なんだろう。まるでクリスマスのイルミネーションが壮大になった感じだ。そこをゆっくり走っていたと思ったらいきなりスピードを300ぐらいにあげ、走りだしたと思ったら飛行機が真上に上がっていく。すご~い、めちゃくちゃ飛行機が傾いてる。コックピットから見える窓には真っ白の雲しか見えない。真っ白の雲に向かって一直線に70度ぐらい上向いて飛んでいく。雲の筋が消えたと思ったらいきなりそこには真っ青な青空が広がった。

一瞬の出来事だがなんだか感動的だった。そしてその後は高度を上げていき、最終的には1100ぐらいまでにするらしい。

ひとしきり、すべて操縦の仕方から装備から色々なことを教えてもらった。ロニーこれ病みつきになるかも。今度もまたコックピットから離陸、着陸させて~!興奮がやまないうちにみんなにほな、頑張って飛行してね!とご挨拶をし、自分の席に戻ったのでした。 持つ者は友!