未来が見えない世界

終わりが見えてこないコロナ。日本のニュースを見ても、ヨーロッパのニュースを見てもコロナにアフガン問題、天災(地球の温暖化)・・・もう気持ちが沈む話ばかりでどんどん暮らしにくい世の中になってきていて、この先のこと、未来を考えるのが怖くなります。

身近なところでも色んなことが起こっていて、私たちはこんな世の中でも自分を失わないように、そして生活を失わないように一生懸命しがみついて暮らしています。

コロナの影響は一年半が経ったこの最近、色んなところで感じるようになりました。それは教育でも色々と感じるのですが、今スカイの幼稚園のクラスでも担任の先生がコロナでのしわ寄せが来てやめてしまい、アシスタントの先生までが悲鳴をあげて、幼稚園にこられてません。子供たちは担任の先生もアシスタントの先生も不在の中、毎日のように変わる補助の先生と毎日幼稚園生活を送ってます。幼稚園も人材不足でなかなか先生が見つからないのが現状で、コロナの影響は子供にも皺寄せがきてるように思います。

そして昨日は義父の妹さんがもう駄目!と悲鳴の心の声をあげて家から飛び出してこられました。義母が話相手になり話を聞いていくうちに、ここにもコロナで人生を見失った家族を見て、涙がでました。義父の妹さん、叔母さんはずっと福祉関係の仕事についてられて親を失った子供たちや家庭の事情でちゃんと教育が受けられない子供たちの世話をしてこられました。この叔母さん夫婦には子供ができず、でも子供が見せる笑顔が好きでその仕事についてこられたのだと思います。このご夫婦が母親が育児放棄して4ヶ月の赤ちゃんを放りだした赤ちゃんを引き取ったのが16年前。わが子のように可愛がって育ててられました。我が家にもその子(男の子)のおさがりの服や物が色々とあります。その物を見るといかに愛情をこめて丁寧に育ててこられたかがわかります。

その男の子は今では16歳になるのですが、この新型コロナで今まで熱中していたサッカーや学校へも行けず目的が見出せない生活が彼の中で始まった時、彼はすべてを放り出し、違う道に顔を突っ込んでしまいました。それ以降、暴力、叔母さん家族からお金を盗みだしたりしました。それはコロナが始まってからしばらくしてのことだから、この一年で大きく彼の人生の価値観が変わってしまいました。何十年と会っていなかった自分の母親に会いに行き、そこで数週間生活するなかで今度は麻薬に手を染めてしまった。叔母さん自身、高齢者で杖をついて生活されていて、叔母さんのご主人はこの数年アルツハイマー型認知症にかかられて色々と生活に不自由が出てきてられました。今までにヘルプを出され、この一年色々と対策を試まれましたが、お歳のこともあって、これ以上はもうこのご夫婦のところでこの男の子と生活するのは無理だということを市が判断し、今後は警察のブラックリストにこの男の子は載り、今月中に家から出て、更生施設で暮らすことが決まりました。

叔母さんご夫婦、それを見守る私たち親族、色々な想いがあり残念で悔しく、簡単に言葉にできない葛藤がありますが、叔母さんがどんなに愛情を込めて育ててこられても、その男の子には小さい頃から彼自身の人生に暗い影、寂しい想いや空虚があってそれは叔母さんの愛では埋められなかったのでしょう・・・。今は彼が立ち直っていつか社会に戻ってきてくれることを願うしかありません。

コロナやテロ、世界の不安定な情勢・・・・なかなか自分たちの先を見据えて、人生設計を立てるのは大変な世の中ですが、こんな世の中だからこそ自分を失わずに自分というものをちゃんと持ってていてほしい・・・。

気づけば夏休みも半分終わり

この夏休みも去年同様に日本に帰れずオーストリアに残り組みの我が家。母さんもくり子も6月中にワクチン接種を終えることができて比較的心に余裕を持って夏休みを迎えることができました。私達夫婦二人ともファイザーのワクチンを接種したのですが、母さんの一回目・・・少しワクチンを打った腕に少し筋肉痛みたいなものを感じただけで後は何の症状も出ませんでした。そして心配した2回目。熱が出るのか、身体がだるくなるのか・・・さぁ~かかってこい!!と覚悟を決めてワクチン接種に行ったのですが、結論として母さんの場合、筋肉痛も頭痛も熱も何の症状も出ることなく一回目より元気にその日から活動!!こんな感じで希望を持って夏休みを迎えることができた我が家。

海外にバカンスに出掛ける家族が多い中、我が家は今年も安全策を取ってオーストリア国内で過ごしています。くり子の仕事が忙しいこともあってほぼ母子家庭な生活ですが、子供たちはそれでも他の家族を羨ましく思うこともなく、毎日いっぱい遊んで楽しく過ごしています。

母さんも毎日仕事があるので、午前中は幼稚園や自主勉強をしてもらい、午後母さんの仕事が終わったら毎日夜ご飯用にお弁当を持って公園に行き、夜の9時まで公園で友達たちと永遠に遊んだ7月。母さん、毎日子供たちの楽しそうな顔を見ることができて嬉しくて満足してたのですが、毎日夜の9時過ぎに帰ってきて次の日また一番から仕事をする毎日に身体が持たなくなってきて悲鳴を上げだした7月末。

待ってました~~我が家にもやっとバカンス。日本人みたいなオーストリア人が我が家にはいるので、なかなか有給を取ってくれず、この夏も一週間だけバカンスを取ってあげる・・・と言われた母さん。この日を待ってました!!!オーストリアは基本年間5週間の有給を取ることが義務づけられてますが、なんと我が家のくり子さん。今年ももう半分以上過ぎてるのになんと6週間も有給が残ってます。(去年に取らなかった持ち越し有給が一週間)ロックダウンの長かったウィーン。その間も毎日母子家庭状態で頑張ってきた母さん、そして子供たち。もうバカンスが嬉しくって、毎日あと何日って指で数えてはバカンスまでの日を過ごしました。

天気予報では私達がバカンスする期間中、毎日雨ばかりでしたが、いざバカンスに行ってみると神様が見方してくれたのか、毎日いいお天気に恵まれて毎日これでもか!!ってぐらい色んなことをして楽しみました。

コロナで一年の半分以上を家で過ごす子供たちとの毎日。母さんにとって自分の家から離れることがこれほどいろんなことから開放されるのか・・・と感じられずにはいられなかった今回のバカンス。今回泊まったのは、我が家の定番、キッチン付のアパートメント。食事も掃除もベットメイキングも何も付いていなくて、すべて母さんがしなくてはいけませんが、時間がある時こそ子供たちに普段家で作らないものを作ってやりたいのが母心。ひさしぶりに日本のナポリタンスパゲッティーを作ったら、子供たちに大人気。小さい頃は苦手でもこうやって久しぶりに作ってみると大好きになってくれた料理って色々とあるのですが、こういう一品は時間がある旅の時だから作る気になるもので、時間に追われている時は必ず食べてくれると分かっている安全路線の献立になってしまうので、バカンスのこういう時間は母さんにとってとても必要な時間なのです。この他にもオーストリアでのバカンスなのに・・・と笑われそうですが、朝から鍋でご飯炊いて鮭のおにぎりを作ったり、三色そぼろご飯を作ったり、春巻きに焼肉・・・どちらかというと日本の食卓に並びそうなものばかり作っている母さん。

ウィーンの冷蔵庫に余っている材料を持って行き、バカンス中に使いきる!!そしてたまにレストランで日常から解き放たれて美味しい料理を楽しむ!!これが我が家のこの最近のバカンスでの過ごし方です。(笑)