一週間ほど前に義母が来た時に、”私、今日病院に行ってくるわぁ・・・手術の予約取ってくる!”とあまりのビックリの発言に一体どうしたのか?悪い病気じゃなきゃいいけれど・・・と心配でならなかったこの一週間。
話を聞くとこの数日前に婦人科に異変を感じて診察に行ったら、”腫瘍が出来ていて、その中に水が溜まっている”。血液検査をしてもある数値だけ異様に高かったので、急遽大きな病院で手術してください・・・と言うことだったらしい。これを聞いた母ちゃん・・・嫌な予感がして手術まで心配でならなく、毎日どんよりした気持ちで過ごしてました。
彼女には四人の子供がいるのですが、その四人には報告せず。この話を知ってるのは義父と私とアニーだけ。実の子であるクリ子も私から報告を受けるだけ。そして彼女が選択した病院というのが、我が家から200メートル先の病院。この時に母ちゃん気づいた・・・彼女は私を頼ってるのだと。
大病院での検査が終わってすぐに報告があって、手術が一昨日の水曜日に決まった。術後元気ならその日にタクシーで帰っていいということだったので、さすがこのオーストリア・・・なんて母ちゃんビックリしたのですが、自分から決して助けを求めてこない義母。そしてそんな彼女をいつも明るくて頼りになる強い母と思っている四人の子供たちもまた実の母親に手を差し伸べず。きっとこの親子はそういう関係が出来上がってるのだろう・・・。
手術の当日、朝一番に私に電話がかかってきて、手術の時間、あと病室、手術後の出頭医との話の時間帯などが報告されたけれど、だからと言って来て!とは言ってこない。でも幼稚園にチビを送りに行こうと玄関の扉を開けたら、チビがいきなり”オマの車がここにある!”と叫ぶので見る見ると、我が家の真ん前に車を止めて入院に行ったらしいことが読み取れた。これで母ちゃん確信!!
いつも日本の両親から離れて異国に住む私を母親代わりになって心配して手助けしてくれる義母。その義母が今は私を頼ってる・・・。今度は私が義母を支える番だと・・・。手術は無事終り、開けてみたら想像していたような悪いものはなく、やらなくちゃいけない最小限の処置だけで済んだ今回の手術。頭に”癌”がよぎったこの一週間だった恐怖からやっとホッとできた瞬間。
結局病院を訪れたのは私だけ。彼女にしたいようにさせてあげよう・・と麻酔が覚めてちょっと落ちついた頃を見計らって病室を訪ねたら、そこには思ったより元気な義母がいて嬉しかった!!一応出頭医の先生のお話がある時間に合わせて行ったのですが、先生はなかなか現れず。義母にどうしたい?と聞くと医師の許可さえ下りれば、今日はアナタの家に泊まりたい!!という要望だったので、医師の先生を待たず、とりあえず母ちゃんだけ家に急いで帰り、義母用部屋を用意してそれが出来た頃に、義母から電話があった。”先生から許可がでたから、今すぐに迎えにきてくれる??”
彼女が入院する時の話では、彼女の希望としては一泊病院でしたいということだったから、母ちゃんはなんの用意もしてなかったのですが、やっぱり我が家で過ごしたい・・・となると母ちゃん、そこから大忙し。車で義母を病院に迎えに行って、とりあえず義母を我が家で落ち着くところを見計らって、一時間ほどだけ預かってもらうことにしていたチビを迎えに行って買い物行って・・・それからの一日はもう覚えてません。。
でもお蔭様で義母の術後の回復はいいようで、昨日元気に家に着いたわよ・・・という報告を受けて母ちゃん一安心。この一年ほどZ家は悲しい出来事が重なっていたので、今回も心配でならなかったのですが、無事義母が何事もなく元気に家に帰ってくれたことが心から嬉しい。そしてもう一つ嬉しかったのが、そんな義母を見て、チビが彼なりに一生懸命義母の役にたとうとお手伝いをしてくれたこと。この最近、ちょっと問題児で頭を悩ませることがいっぱいだっただけに、彼の行動がすごく嬉しかった!!!
神様、ありがとう~!!