日本滞在

ウィーンに帰ってきて一週間が経ち、やっとルーべの時差ぼけが治りました。いや~もう毎日朝の3時頃には元気に起きてくれるので、こっちの体がおかしくなりそうでした。生活リズムも戻ってきて、やっとこさちょっと気持ちに余裕がでてきました。

思った以上に大変だった今回の帰国。子供によって違うのでしょうが、ルーべにとってはちょいと今回の日本帰国は早かったようです。ウィーンでは何をしても大丈夫なチビなのですが、場所と環境が変わればやっぱり戸惑うようで、いつもと違うルーべに戸惑う母ちゃん。笑顔がいつもに比べて少ないし、すぐごねるし、喋る言葉も少ないし・・・・・・母ちゃんとパパ以外には抱かせてくれないし、日本に着いた3日後には夜中に緊急病院にお世話になる事件が起こるし、それもちょいと収まったと思ったら今度は初めて風邪ひいて熱に鼻に咳に病院にまたまたお世話になり・・・もう想像していた一時帰国パラダイスは何処へ。

そんなドッタンバッタン一時帰国でしたが、それでも楽しい日々を過ごさせてもらいました。桜を堪能したり、家族で2泊3日の四国旅行をしたり、妹家族と一緒に時間を過ごさせてもらったり・・・。

家族旅行では日本の歴史や文化に触れたいというクリ子のリクエストにより母が提案してくれた宮島にみんなで行ってきました。

厳島神社の美しさには惚れ惚れするものがあり、また改めて訪れたいところの一つになりました。そして次の日は徳島の日和佐海岸まで足を延ばし、太平洋の海を満喫。

ちょうど宮島から徳島まで移動の日は日本列島に台風のような嵐が来ていて大雨や強風警報が出ていてホテルに着いた時は大荒れの海でしたが、次の日はこの通り、最高の天候に恵まれました。

移動時間が多い旅でしたが、それでもここまで足を延ばしてよかったと心から思える最高の旅でした。お父さん、お母さん、そしてクサ、ありがとう~!!

そしてもう一つ感謝したいのが妹家族。3年前に会った時はあんなにも小さかった姪っ子ネネがこの通り大きくなり、一歳半になる弟まででき賑やかでした。この家族にはルーべもいっぱい遊んでもらい一緒に桜を見に行ったり、水族館に行ったり、本当に楽しい時間を過ごさせてもらいました。ありがとう~!!

チビがもう少し大きくなるまでは日本帰国はなかなかハードだということが分った今回の一時帰国。できれば今度はお父さんにお母さん、クサに妹家族、ウィーンにルーべに会いがてら遊びにきてくれたら嬉しいです。心待ちにしてます!!

栗のキッフェル

ウィーンはこの最近毎日のように雪がちらついてます。そんな寒い日がやってきたウィーンですが、先日の義母の貼るホカロン事件はまだ続きがありました。

昨日、また我が家にベビーシッターに来てくれた義母。外は気温1度。そんな中ルーべを散歩に連れていってくれるというので、まだ風邪が治りきっていない義母にまた貼るホカロンを首に巻いてあげようと、”貼るホカロンまた貼っていく?”って聞いたところ、”うん、もし使っていいんだったら嬉しいわぁ・・・でも今日はアナタに前借りたハンカチ持ってきてないわよ!”と言うので、”お母さん、ありゃ~焦げて廃棄処分になったんじゃなかったっけ?持ってくるも何も・・・”とクスリと笑って言うと、”そうなんだけどね、へへへ・・・・でも今度は絶対電子レンジなんかには貼るホカロンもハンカチも入れないわ!約束するから!!実のことをばらすと電子レンジにかけてから、キッチンから離れてたのよ~。そしたらキッチンからすごい音と臭いにおいがしてきて・・・慌ててキッチンに戻ったら電子レンジの中から火花が飛んでたってわけ!!もう私ってどうしようもないでしょ~!!’っと笑いながら話してくれる義母を見て、この人絶対懲りてないわぁ・・と確信した私であります。でももう電子レンジだけにはホカロンを入れることはしないでしょう・・。

って義母のどうしようもない話はこのへんにして、この最近仕事が忙しくてお疲れなクリ子の為に栗のキッフェルを作りました。いや~私もかなり疲れてるんですけどね。誰か私を労わってくれる人はいないんでしょうか?って話はそれましたが、この寒いウィーンの晩にデザートとして栗のキッフェルをあてに赤ワインでも飲んで休んでもらいと思い、栗のペーストにラム酒、砂糖、バニラシュガーなんかを入れて火にかけたものをパイ生地に包んでみました。

クリスマス用にデコレーションした蝋燭を燈しながら、赤ワインと栗パイを食べるクリ子。やっぱり冬は栗と赤ワインがとっても美味しく感じます。今年の冬も我が家では栗菓子がいっぱい登場しそうです!

想い

昨日の晴天から打って変わって今日は一日小雨が降るどんよりした天気。まるで心を表しているかのよう・・・・。

今日はクリ子と二人で小雨の降る中、二輪の赤いバラと蝋燭を持ってお墓参りをし、祈りを捧げてきました。一つは私達二人のもとから去っていった尊い命へ。そしてもう一つは日本に向けて・・・。

一度、心に大きな影を落としてしまうとそれは簡単には消えない。私達自身、昨年神様から与えられた試練というものを受けてから、ずっと精神的に悩み、自分達と戦っている。これはきっと10、20年、いやずっと苦しみ続けていくのだろう・・・。

日と共に外見、元気を取り戻し活き活きして生活してるように見え、もう大丈夫だろう・・・と傍からすると見えることも、実は心のどこかで影を落としたままだろう。でもずっと忘れず心に寄り添ってもらうことで、心に落とされた大きな影から少しずつ道筋が見えていくのだと思う。

私達が大きな試練を神様から与えられた時、大切な友達が私に送ってくれた一つのメールの一文が今でも忘れられない。

“神様は人に乗り越えられる試練しか与えない”

きっとその言葉は、今の私だけではなく辛い想いをされた日本の方々にも通じるのではないだろうか?今の私は自分の心に打ち勝つことに精一杯で、正直人の為に何ができるだろうか?どうしたらいいのだろうか?という心の余裕が情け無いことにない。

でも心を寄り添わせてだけはいつもいたい。自分がそうしてもらうことで救われるようにきっとその方々もそうだと思うから・・・。これから10、20年・・・。いや、ずっと・・・・・。