オーストリアをずっと西に、チロル州を越してまだ西に行くとVorarlberg州にぶつかる。オーストリアでもっとも西にあたる州。この先はドイツとスイス。そんなVorarlberg州には少し変ったお祭りがある。
いっぱいの山に囲まれた地域。冬になれば一面雪に覆われるところでスキーがとても盛んなところ。もちろん山に囲まれた地域なので冬が長く、とても寒い。きっとそんなVorarlbergに住む人達がちょっとでも楽しい催しをして春が来るのを心待ちにしていたのであろう。
昨日突然、仕事が終わったと同時に一人のVorarlberg州出身の生徒さんが”今日、ウィーンの森で私が生まれた州の協会が催すお祭りがあるんだ~。本当は私が生まれた地域では謝肉祭の後に行われる行事なんだけど、ウィーンでは去年からその3週間後にこのお祭りをすることにしてるんだぁ~もし時間があったら見にきて~!”とこのお祭りに誘って下さった。
とても興味があったのでちょっとだけクリ子とこのお祭りを見てきた。山の上はとても寒く、みんなホットワインなどを飲んでそのお祭りのクライマックスを待つ。このお祭りは夜に行われ、20メートルにもなる大きな木のてっぺんに黒い種が入った袋をぶら下げる。黒い種は魔女を意味している。そして日が暮れるとこの木に火を点火する。そして火が木のてっぺんまで回った時、てっぺんに吊ってある袋がはじけ中から黒い種が勢いよく飛び散るらしい。この光景が迫力がありとってもみがいがある。
だけどこの日は風が強かった為、他の木に火が飛び移ってはいけないので木に点火することはできなかった。だけどその変わりにといってはなんだけど飛び出した魔女の楽隊が踊り狂いながら楽しそうに演奏をしていた。